サンセットライダーズ

みんな大好き「死にたくなければ走れ!」


Switchの『サンセットライダーズ』をプレイしました。
ハムスターより配信のアーケードアーカイブスの一本。
元はコナミが1991年にリリースしたアーケードゲーム


アーケードアーカイブス | 株式会社ハムスター
http://www.hamster.co.jp/arcadearchives/switch/SunsetRiders.htm


アーケードアーカイブス サンセットライダーズ ダウンロード版
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000028651.html


「プレイしました」と簡単に書きましたが、
ここ一ヶ月ゲームはほぼこれしかやってないくらいでして、非常に面白いです。
「昔のコナミは凄かった」ってそりゃみんな言うわという納得が得られるというか、
そのくらいよくできたゲームでした。素晴らしい。



19世紀アメリカ。
ティーブ、ビリー、ボブ、コルマーノの4人のガンマンは、
賞金のかけられた無法者どもを退治する賞金稼ぎとして、
夕日に染まる西部の荒野を駆ける。
巨悪リチャード・ローズを倒し、多額の賞金をつかみ取れ!

というようなストーリー設定。


ゲーム内容は、8方向に撃ちまくれる魂斗羅系のシステムで、
エスタン魂斗羅とでも言うべき内容。
上下段の足場移動や扉に入ってアイテムを取る要素は
ちょっとローリングサンダー系っぽさもあるかな。
レバー斜め下+ジャンプボタンで出るスライディングもあり。

他にも場面によっては敵の投げた爆弾を拾って投げ返したり、
吊るされたタルを撃って落として敵を下敷きにしたりなど、
特殊な方法で敵を倒せたりもします。


魂斗羅のような多彩な武器はないものの、
基本武器の銃はキャラ選択により拳銃と散弾銃の2種類から選べます。
ティーブとビリーが連射力の高い拳銃、
ボブとコルマーノが高威力かつ広い当たり判定を持った散弾銃。

さらに扉や道中に落ちてる袋から出る2種のアイテムでパワーアップ。
金バッジを取ると自動連射になり、銀バッジを取ると攻撃範囲が広がります。


残機制でライフの概念がなく敵弾に当たると一発死ですが、
基本的に敵本体には触れても平気(一部のボスなど例外あり)なので、
5面くらいまでは立ち回りはそこまでシビアではなく、
スライディングや足場の昇り降りを駆使して
ダイナミックに動き回れる場面が多い印象です。

全8ステージ。
やってないですが4人までの複数人同時プレイも可能な様子。



以下感想ですが、まず演出が良い。

人を銃でガンガン撃ちまくるゲームですが、コミカルな演出が多く、
「死にたくなければ走れ!」や「やばいぜ!」のお気楽感が笑えます。

それでいて締めるところは締める。ボス戦開始や撃破時の演出がカッコよく、
ボス戦の曲もステージごとに違う曲が用意されていて雰囲気を盛り上げてくれます。

他には、地面に落ちてる農具を踏んだ時の演出とか芸コマもいいところ。
4面クリア時の踊りもすごい。
5面ボス戦をあるキャラでクリアすると……?

西部劇要素の馬に乗って進む強制スクロール面や
蒸気機関車面の良さはいわずもがな。
作り込まれた演出の数々は見応え遊び応えがあります。



このゲームは [スコア=稼いだお金] であり、
ゲーム中のスコア表示の先頭にはドルマークが燦然と輝きます。

ステージ最初に表示されるお尋ね者の張り紙で提示された賞金が、
クリア時にボーナススコアとして入る。
ステージが進むにつれボスも凶悪になり、獲得賞金(=スコア)も吊り上がっていく。

賞金稼ぎとスコア稼ぎでプレイヤーがキャラクターとシンクロする実に巧妙な作り!
……をどこまで制作者が意識してたのかは分かりませんが、
ボスを撃つ操作の手にも自然と力が入るってもんですよ。
これが最近流行りの「ナラティブ」というやつではないでしょうか(?)


そして実際ボスが強い。このゲームはボスが強いです。
硬めのボスが多いのに対してこちらは一発死なのと、
パターン化の困難さが主な要因かな。

ステージ道中もですが、一見大味ながら、
「適当にやってもそこそこの確率で突破できるけど安定はしない」
みたいなところが多く、それに対してエクステンドが有限なので、
一つ一つの場面で真面目に攻略法を詰めていかないと
ノーコンティニューやノーミスクリアは望めない作り。


敵弾の速度は遅めですが、キャラが大きいので回避が難しいことも多く、
攻略を詰めると、無敵時間のある上下段移動アクションや
高速移動できるスライディングを的確に使っていく必要があります。


演出の良さや撃ちまくって敵を蹴散らす爽快さだけでなく
レトロACゲーの硬派な側面もしっかり持っており、
カジュアルに遊んでも楽しく、深くやり込んでも熱い、
総じて完成度の高いゲームだと感じました。



というわけで、拳銃キャラと散弾銃キャラの両方でノーミス1周は達成。

前半は当時のAC作品としては控えめな難易度だと感じたので、
2Dアクションをパターン作って攻略するというプレイスタイルが
身についている人なら、1周目はクリアできるんじゃないかなと思います。
まあ1周目でも後半は結構難しいですが、アケアカは中断セーブで練習もできるし、
スコアとアイテムで1UPの機会が3回あるので、そこまでではないはず。


一方、日本版の2周目は敵の攻撃が速く&早くなっていて
ボスも強化されており、玄人向けといった感じの難易度で、
私も終盤までは行けたんですがワンコイン2周は未達成。
2周目6面ボスの投げナイフが5本になってるのがさすがにシビアすぎる……(笑)
なので、無理せずこの辺にしておきたいと思います。

Wikipediaなどを見ると2周エンドと書いてありますが、
2周で強制終了というだけでエンディングは1周目と同じらしい?

またアケアカには北米版も収録されており、そちらは2周目でも難易度が上がらず
3周目以降も無限ループする構成のようです(その代わり残機が一切増えない)。


大変面白いゲームでした。
コナミのアーケード2Dアクションの到達点!
とか思わず言ってしまいそうになりますが、
本作の実質的な後継作と言われている『ミスティックウォリアーズ』の方を
未プレイなので、そっちをプレイするまでその言葉はしまっておきます。

コナミさんハムスターさんミスティックウォリアーズも移植お願いします!


以下、ちょっとだけ攻略メモ。

続きを読む

Super Crush KO

『Super Crush KO』をプレイしました。
Switchでプレイしましたが、Steamにもあるようです。


Switch版
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000018186.html


Steam版
https://store.steampowered.com/app/907670/Super_Crush_KO/


2020年リリース。
連続技を次々と当てて敵を蹴散らしていくインディー2Dアクション。
私は基本的にレトロゲーマーなので、こういう「コンボ系」と呼ばれるような
モダンなシステムの2Dアクションはほとんど触れたことがなく、
後学のためにもそろそろやっておこうと思ったので、
調べたらRPG要素がなくてボリュームもほどほどっぽかったこれをやってみた次第。



主人公の少女カレンの部屋に突然ロボットを率いた宇宙人ガールが乱入!
愛猫のチャブズをさらっていってしまった!
宇宙人が落としていった銃を手に、ロボットどもを蹴散らしチャブズを救い出せ!
というストーリー。


Y連打でパンチコンボ、ZLでドッジ(という名の短距離無敵ダッシュ)、
ZRで銃から連射するショット、方向キーとXボタンの組み合わせで使える
アッパーや空中突進などの技の数々……と、
多彩なアクションが用意されており、それらを駆使して敵と戦います。


ステージ内は探索や分岐などのない横スクロールの一本道。
次々と現れる敵ロボットを全て倒すと先に進めるようになるという
ベルトアクションのような進行で、つまり「先に進む」よりも「敵を殴る」のがメイン。
ただし地形の要素があって設置型のトラップなども出てくるので、
その辺は通常の2Dアクション的。


序盤はステージ進行に従って1つずつ技が開放されていきますが、
これはどちらかというとチュートリアルのためにそうなっているだけであって、
実質的には成長要素や買い物要素のない純アクションゲームと言える内容です。


一応残機の概念もありますが、クリアするだけなら難易度は控えめで、
回復機会も多いので、あまり上手くないプレイでも最後まで行けると思います。


1-1から4-5までの全20ステージ(+チュートリアル面)。
各ステージはそこそこの長さがありますが、
ステージ選択画面から1ステージずつクリアしていく形式で、
通しプレイを意識した作りにはなっておらず、この辺も現代的な作り。



最後までプレイした感想。

ベルトアクションっぽいと書きましたが、敵の攻撃に分かりやすい予備動作があるし、
「殴っても止められない攻撃」は予備動作も通常とは別のエフェクトが出るので
ほとんど理不尽さはなく、現代的な洗練を感じましたね。

単純に敵をビシバシ殴るのが楽しく、さすがは最新(?)ゲーム、
感覚的な気持ち良さも抜かりないように感じました。

あまり上手くないプレイでも最後まで行けるのですが、
ハイスコアや最高ランク(S+)でのステージクリアを目指すと、
多彩な技を使い分けてノーダメで戦う「攻略」が必要とされる調整で、
しっかり深みもあり、とても面白いゲームでした。


打撃のヒット感とか、ショットと空中突進技が自動で敵を狙うところとか、
ベルトアクションっぽい立ち回りの妙とか、そのあたりが
以前プレイした『スカージブリンガー』に近いかなと思ったのですが、
おそらくモダンな2Dアクションとして同じ文脈上にある(?)ということかな。


床から飛び出る針のトラップとかが少し疎ましい気はしたのですが、
そういえばスカージブリンガーやフリントフックにも同じようなトラップがあったし、
これもやはりモダン2Dアクション文脈か。


あと気になったのは、
「4回あるボス戦が全部似たような感じの巨大ロボ」という点でしょうか。
見た目だけでなく攻撃方法まで似たり寄ったりな上、
その攻撃自体もあんまり面白いことはしてこないので、
インパクトも戦う楽しさもいまひとつな気がしました。

制作にかかるコストとか時間とかの制約でそうなったのかなという気もしますが、
ボス戦よりザコ戦の方が面白いのもまたベルトアクション的ではありますね(?)



↑というわけで全ステージでS+クリアを達成できました。

最高ランクのS+でクリアするにはノーダメクリアは必須。
あとはとにかくコンボを繋いで、プレイ中に右上に表示されてる暫定ランクが
Sの状態を維持するのが重要ですが、エリア間の移動中とかのタイミングでは
いったんコンボが切れても問題ないのかな?
その辺は説明がなくてちょっと不明瞭でした。

まあとにかく、敵の攻撃を全部避けてこちらの攻撃を休みなく当て続けて
ステージの最後まで戦い抜ければS+が取れます。簡単でしょう?(大変だった)


手近な敵を殴りまくり、敵が遠いときには、
アバウトな方向さえ合ってれば当たる半自動照準の銃を適当に撃って間を持たせる。

中型の敵は地上↑+Xの上昇斬りで浮かせてから空中突進を連続で当てて
大ダメージを与えていく。

その辺が戦い方のセオリーかな。
いやはや面白いゲームでした。楽しませていただきました。

テイルスアドベンチャー

テイルスアドベンチャー』をプレイしました。
eショップの終了前に落としておいた3DSバーチャルコンソール版。
現行機ではソニックオリジンズプラスに収録されてるらしいです。


テイルスアドベンチャーのご紹介|SEGA バーチャルコンソール公式Webサイト
http://vc.sega.jp/3ds/tailsadv/


95年ゲームギア。ジャンルは2Dアクション。
ソニックシリーズのスピンオフ。主役はテイルス!

バトルクック軍がテイルスの住む島に攻めてきた!
得意の発明で立ち向かえテイルス!……といった感じのストーリー。

ゲーム内やVC版の説明書には書いてないですが、
時系列はソニックと出会う前?ってことでいいのかな。


探索要素が強めで、結論から言うとあんまり自分向けじゃなかったかなあ
という感じなので、軽めに感想を。



システムはソニック本編とは完全に別物で、
高速で駆け回るような作りではなくデフォ移動速度は遅め。
しっぽでヘリコプターのように飛ぶヘリテイルが最初から使えますが、
飛行可能な時間は最初は短くて、ゲームを進めてカオスエメラルドを集めると
HPと飛行時間が伸びていくシステムです。

残機の概念がなく、HPが尽きると即ゲームオーバーですが、
即死要素もなく、穴に落ちてもステージから追い出されるだけ。


マップ画面からステージに入り、武器の爆弾で敵を倒しつつ探索し、
ボスを倒したり新たなアイテムを取ったりすることで
新しいステージに行けるようになり、ゲームが進行していきます。
最初に来た時には取れないアイテムなどもあるので、
一部のステージには何度か出入りする必要があります。


爆弾以外にも色々と武器やアイテムが手に入りますが、
役に立つものは限定的な上、装備枠として持っていけるアイテムが
4つに限られるので、攻略の自由度というか、
装備の選択肢にそこまで幅はないかなという印象で、その辺がちょっと残念。
進行に必須でない上に武器やアイテムとしての性能も微妙で
使いどころが皆無みたいなアイテムも結構あります。


特徴的な要素が、最初のステージで手に入る「メカテイルス」。
使用すると小型のロボットが出てきて操作がそちらに移り、
テイルスでは行けない狭い場所に入っていきアイテムを取ったり
オブジェクトを押したりすることができます。
ほぼ全編これを活用するのが前提の作り。

それともう一つ、潜水艦シーテイル号に乗って進むステージがいくつかあるのも特徴。
潜水艦搭乗時は装備も専用のものに変わり、バルカンやミサイルで攻撃します。



↑というわけで一応アイテム収集率100%クリアとノーコンティニュークリアは達成。

最初にも書きましたが、良くも悪くも探索メインな感じで
あまり私向けの内容ではなかったかなと思うのですが、
敵の巨大な船と潜水艦に乗って戦う派手なボス戦とか、
アイテムを活用して倒す一部のボスとか、そのあたりは楽しめました。

4つしかない装備枠と使いどころ皆無なアイテムの多さが残念なのは上記の通り。
あとはザコの種類が少なくてひたすら歩かされるような構成なのも
どうかという気はしますが、まあレトロ探索ゲーということで、
あまり多くを求めなければ楽しめる内容なのではないかな……と。


最終面のボスが少し手強かったので以下攻略メモ。


ラスボス手前のスピーディは、左の2段目の足場が比較的安全。
そこから下にリモコンボムやナパームを投げてれば当てやすいかな。
ボスが右側正面で止まったら弾が飛んでくるのでいったん上下に逃げる。


次のラスボスはそこまで強くないですが一応書いておくと、
ボスが第二段階に移行したら、床にいると危ないので飛んで上空へ移動。
ボスの真上にいれば爆弾ばら撒き攻撃を避けられます。
あとはリモコンボムあたりを落としてれば勝手に当たってくれる。スタミナ切れに注意。


以上、テイルスアドベンチャーについてでした。

Steamでプレイしたゲームと忘却の大地

Steamでプレイしたゲーム


Steamでプレイした小規模インディーゲーム2つにレビューを書きました。


Steam:鉄之海老
https://store.steampowered.com/app/1821540/_/


Steam:W.O.L.F
https://store.steampowered.com/app/2485060/WOLF/


↓レビュー単体でのリンク
https://steamcommunity.com/profiles/76561198373196923/recommended/1821540/
https://steamcommunity.com/profiles/76561198373196923/recommended/2485060/


どちらも楽しめるゲームでした。
Tackle GirlでSteamにレビューを書くことを覚えたので、
今後も気が向いたらプレイして書いていこうかな、と。


炎の結界伝説 追加コンテンツ 忘却の大地


3分ゲー感想記事で「追加コンテンツもやりたい」と書いていた、
『炎の結界伝説』の追加コンテンツ『忘却の大地』もプレイしました。


炎の結界伝説 追加コンテンツ 忘却の大地
https://hirofont.booth.pm/items/4930005


フリー版(3分ゲー版)はこちら↓
https://yareyare760-game.wixsite.com/home/honoo


あらためて基本的なことを書いておくと、『炎の結界伝説』は、
3分ゲーコンテスト現主催者であるやれやれさん制作の
第28回3分ゲーコンテストにも出展されたゲームで、
アクション要素のない純粋な一人用パズルです。


マス目に区切られたフィールドに「村人」「勇者」「ドラゴン」などの
ユニットを配置し、マス目にある全てのランプに火をつければクリア。
ユニットを配置すると周囲の決められた範囲のマスに火が付きますが、
配置にはユニットの種類ごとに決められたお金(コスト)がかかり、
さらにマス目にも「平地」「山」などの種類があって
置けるユニットが限られる場合があるので一筋縄ではいきません。

ステージ毎に使える金額と地形が異なり、
全てのステージをクリアして炎の結界を完成させ魔王復活を阻止せよ!
という内容です。


3分ゲー版はフリーゲームですが、
パズルゲームとして完成度が高くて非常に楽しませていただいたので、
より高難度の追加10問『忘却の大地』も購入してプレイした次第。



↑そして全問クリアしました。やったぜ。いやはや難しかった。

3分ゲー版に関して、論理的思考とひらめきが両方必要とTwitterで書きましたが、
追加分の高難度問題は、それに加えてトライ&エラーが多分に必要でしたね。
ステージ番号27と28が手強かったです。
ほとんどのユニットを置けない水マスの配置が巧妙なので、
そこを考慮せずにコストパフォーマンスだけ考えて置こうとするとドツボにハマる(笑)
面白かったです。

キャノンダンサー


キャノンダンサー Osman
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000060232.html


Switch版の『キャノンダンサー』をプレイしました。

1996年リリースのアーケードゲームの移植。
ストライダー飛竜を作った方が制作に関わっていて、
最近の言葉を使うと、飛竜のいわば「精神的続編」のような内容であり、
高いクオリティのグラフィックとサウンド、そして独特の世界観を持っていながら、
当時は一切コンシューマに移植されていなかったので、
レトロゲーマーの間では移植が待望されていた一作!
……という認識で合ってるかな。


最近のレトロゲー移植ブーム(?)の流れに乗ってついに初移植、
SwitchとPS4で今年の4月に発売され、私の手元でも遊べるようになりました。

海外版も入ってるとはいえ実質全6面のアクションゲーム1本だけで
4000円以上するのは昨今の感覚だと正直ちょっと割高感があるのですが、
今だと値引きのないDL版よりもむしろパッケージ版の通常版の方が
安く手に入るようでしたので、パッケージ版の方を買いました。


スペシャル版はアートブックとかが付いてるらしいですが、
私の買った通常版の中身はカートリッジとマニュアルの紙のみ。
「マニュアルの紙」というのは本当にペラ紙一枚で、
簡単な操作方法だけ書いてある簡素なものですが、
最近のゲームはだいたいそんな感じなのかな。
当然のように「説明書」が付属していた時代はもはや遠い。



その組織名と同名の神を崇める思想テロ集団『スレイヴァー』。
戦闘集団『狄(てき)』の戦士である麒麟は、
連邦法務長官ジャック・レイゾンからの依頼を受け、
スレイヴァーに占拠された都市を解放するための戦いに臨む。

しかし、それは始まりに過ぎなかった。

ジャック・レイゾンの思惑。
麒麟をライバル視する狄の戦士たち。
激しい戦いを経て、麒麟は「神」であるスレイヴァーと対峙する。


……というようなストーリー。


ゲーム内容は最初に書いた通り、『ストライダー飛竜』に近いシステムの、
全6ステージの2Dアクション。

操作は方向ボタン(レバー)での移動と、
3つのボタンでジャンプ、攻撃、そして必殺技「麒麟星祭り」が使えます。

下+ジャンプでスライデングしたり、空中やスライディング中に
敵の近くでジャンプボタンを押すと投げ技が発動したりと、
少ないボタンで多彩なアクションが可能。


壁や天井に触れるときにその方向に入力しているとつかまることができ、
そのまま地形に沿って移動できます。この辺は飛竜と同じ。
攻撃は連射が効いて間断なくビシバシ攻撃できるのも飛竜ゆずりですが、
立ち攻撃中は移動速度が落ちるのが飛竜と違うところ。


必殺技はワンボタンで出て発動中無敵のいわゆるボム的な性能ですが、
威力がバカ高くて、まともに当てればボスでも数発で瞬殺可能。
その代わり補充手段がなく、使用回数は1機につき3回で固定です。


他に特徴的なシステムが、アイテムによるパワーアップの「分身」。
アイテムを取ると、攻撃の際に麒麟の位置に分身が現れて一緒に攻撃します。

分身は攻撃を続ける限り一定時間その場にとどまるため、
敵に近づいて分身を「置き」、自分は逃げつつ分身に攻撃させるのが
ゲーム全体を通して重要な戦術になります。

アイテムを取るたびにパワーアップして分身は最大4つまで増えますが、
逆にダメージを受けるとパワーダウンで分身も減ります。



一通りプレイしましたので感想。

攻撃連打で敵をビシバシ蹴りまくる感触が気持ちよく、
ストライダー的な壁や天井の移動よりもむしろこっちの方が
本作の楽しさのメインのように感じましたね。
方向入力を併用すると通常攻撃が強力になる技「刻み舞い」も駆使すれば
敵のライフゲージがぐんぐん減って爽快。


操作感も慣れると軽快で、スライディングやそこからのダッシュ移行、
敵とすれ違いざまの投げ技なども駆使してパターンを作れば、
多くの場面がスムーズに突破できるようになります。


グラフィックやサウンドのクオリティの高さは言わずもがなで、
ギュルルンと回るジャンプや逆上がりで足場の上に回り込む動きなど
一つ一つのアクションがカッコよく、
なるほどこれは伝説のゲームですわ……という感じ。


ただやはり難易度は高く、最初は訳も分からず死にまくるし、
終盤ステージに至っては分身と必殺技を持ってるのが前提になっていて
どっちも残ってなければ死ぬしかないような構成に感じたので、
その辺が人によって評価が分かれそうなところでしょうか。


ストライダー飛竜もそういう傾向はあったと思うのですが、
敵の配置や攻撃が激しくて、「敵が出た瞬間、攻撃される前に潰せ」
「そもそも厄介な敵が出ないようにスクロールや通るルートを調整しろ」
みたいな作りになっている場面も(特に後半に)多く、
なかなか攻略を確立するのが大変でした。


多少ネット上の攻略情報のお世話になった部分はありつつも、
最終的にはラスボスの直前までは結構安定したパターンが作れたので、
なんだかんだで理不尽というほどの難度ではない、かな。

まあそのラスボス直前以降はボム(必殺技)使用が前提すぎて
理不尽に片足突っ込んじゃってる気もしますが……。

海外版


というわけでなんとかノーミスクリアまで達成できました。
最近のレトロゲー復刻作品の例に漏れず、
本作も移植にあたってセーブ・ロード機能が追加されているほか、
チート機能で無敵化できたりもするので、練習がしやすいのが幸いでした。


6つのスロットにセーブ・ロードができますが、
本作には海外版の『Osman』も収録されており、
日本版と海外版でセーブスロットも別扱いになってますので、
実質的に12スロット使えるのとほぼ同義。

海外版のゲーム内容は、テキスト関係と最初に操作説明デモがある以外は
日本版と同じのようですので、同じ攻略法が通用します。


以下、攻略メモを書いておきます。

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第28回3分ゲーコンテストの結果について

ありがとう3分ゲー!(マジカル☆ガーデンで作った画像)


『GREDO』で参加していた第28回3分ゲーコンテストが終了しました。
発表から少し時間が経ってしまいましたので
既にご存じの方も多いものと思いますが、結果は優勝!!!でした。
投票してくださった皆様、プレイしてくださった皆様、ありがとうございました!


第28回 | 3分ゲーコンテスト
https://3punge.wixsite.com/3punge/28


GREDOのゲーム内容については前回の記事に書いた通りですので
もうあまり語ることもありませんが、
投票期間中からプレイヤーの皆様からの反応が上々でしたので、
優勝いけるか!?という手応えはありました。

アクションに不慣れな人やキーボード操作でも問題なくプレイできるように
十字キー+1ボタンで操作できる」ことを
コンセプト段階から重視したのが勝因かなという気がしています。
2位と3位の作品もカジュアルに遊べる作品でしたし、
やはり「誰でも遊べる」のが強いのだろうなと。無論それだけではないと思いますが。


というわけで、ここからはいつものように
特に気になった作品の感想などを書いていきます。



今回私が1位票を入れたのは『るんるん ガンガンベイビー』でした。

タイトルロゴといいキャラの絵といい常に画面端に操作方法が出てるところといい、
デザインやUIの方面では完全にプロの仕事という感じでまずビビるのですが、
ゲーム内容の方もなかなかどうして、クオリティが高い。

画面構成に若干ロックマンEXEの影響を感じますが、ゲームとしては別物で、
ハンマー攻撃と3種の必殺技を使って右から押し寄せる敵をガンガン吹っ飛ばして爽快!
という、基本的にはカジュアルに楽しめるアクションSTGです。

タイトル画面で「ランキング」を選ぶと見れるのが
実はランキングというより目標スコアのようになっていて、
ここで「ろんろん」を超えて1位になれるスコアを狙うと、
システムを理解した立ち回りが必要になってきて、カジュアルなだけでは終わらない、
しっかり「攻略」を楽しめるゲームになっているのが私好みでとても楽しめました。

3分ゲー作品ではないですが、作者のまるでゆきみさんの前作である
るんるん ザ・スーパーベイビー』(https://www.syakerake.jp/220)も、
低難易度ながらしっかりアクションゲームとしてツボを押さえた作りになっていて、
今作と併せて、制作者として以前の「ゲーマーとして」の経験値を感じる作品でした。


1位票はあまり悩まずに入れたのですが、2位票に関しては
『ドラフトエンゼル』『ゾンボックス』『スグルのレンタル彼女大作戦』
の3つのどれに入れるかかなり迷いました。


悩んだあげく、最終的に2位票を入れたのが『ドラフトエンゼル』。
かわいらしい自機が特徴的ですが、内容としては硬派な横STG
アイレムイメージファイトの露骨なパロディー」だそうで、
私はイメージファイトは未プレイなのですが、分かる人には分かる感じでしょうか。

自機はいわゆるオプションのような感じで2つのドローンを伴っており、
ショットもこのドローンから放たれます。
さらにドローン自体を飛ばして攻撃する「ドローンシュート」も使用可能。
ドローンは挙動にいくつか種類があり、最初にドローンのタイプを選択してゲーム開始。

弾幕系ではなく、大量に現れる敵がそれなりに速い弾を撃ってきて、
敵の攻撃は結構激しいのですが、ライフ制で自動回復もあるので、
ドローンタイプにもよりますがクリアだけなら難度はむしろ低めかな。
一方で、これもやり込むと深みが見えてくる作りに感じました。



敵を倒すと出るスコア要素のケミヒューマンは落ちるのが速くて回収が難しかったり、
使い勝手が悪いドローンタイプがあってそれを選ぶと難易度が跳ね上がったりと、
ピーキーな部分もあるのですが、なんというか、表現が難しいですが、
普通に遊んでいて楽しい以上に、STGとしての「熱さ」があるように思います。
その辺が迷いつつも最後に2位票を入れた決め手かな。

グラフィックや演出もしっかりしていて良いゲームでした。面白かったです。

まだ完成版ではないとのことで(今これを書いてる時点でver0.95)、
今後の調整によっては上記のピーキーな部分とかも変わってくるのかもしれません。


『ゾンボックス』はゾンビを銃で撃つガンシューティング
PCでのマウス操作かスマホによるタップ操作のゲームなので、
ガンシューティング「風」と言うべきなのかな。
移動などのない、画面内に表れる敵をひたすらクリックで倒していくシステムですが、
リロードの要素はあり、攻撃やリロードの挙動が異なる2人のキャラを選択できます。
選んだキャラによってストーリーや戦う敵も少し変わってきます。全4ステージ。

後半はただ撃ちまくるだけではないちょっとしたギミックなどもあり、
安定したクオリティで最後まで楽しめます。
バランスはちょっとスマホ寄り?かな。PCだと正確なマウス捌きが必要で、
攻撃範囲の狭いノアだと後半は撃ち漏らしが多くなって難しいように感じました。

降りてくる敵を画面下に通してしまうと被ダメというルールですが、
リロードのためにクリックするポイントが上にあるので、
敵に追い詰められて下の方での攻防になるほど
マウスを多く動かさなければならず厳しくなるというのは少し気になったところかな。

ストーリーもしっかりしていて、特にオチが良い(笑)
ゾンビものでありながら、カートゥーン風のキャラやゾンビの四角いビジュアルなど、
そこまでグロ感ホラー感が濃すぎないようにデザインもまとめられていて、
今回も楽しく遊ばせていただきました。


『スグルのレンタル彼女大作戦!!』は、結果はあまり振るわなかったようですが、
個人的にはかなり印象に残った作品です。

選択肢のあるノベル形式の恋愛シミュレーション(?)なのですが、
主人公スグルの性格が端的に言ってヤバく、
言動がアレすぎるので読んでいてツッコミに事欠かないという尖った作り。

背景はおそらくAI絵?のようで微妙に不自然だったり歪んでいたりもするのですが、
それがまた主人公の歪んだ心象風景のようにも見えて印象的。

はっきり言ってしまうと反道徳的な内容ですし、
上記の背景も含めて好みの分かれる作品だろうなと思いますが、
私はグッドエンドの最後の一枚絵の表現に唸らされたので肯定せざるを得ない(笑)
なので、そういう内容でも大丈夫という方には
実際プレイして確認していただきたいところ。面白かったです。


あと気になったのは『マジカル☆ガーデン』ですね。
これまでクオリティの高いアクション系のゲームで参加されてきた狼佳さんの作品。
……なのですが、今回はまさかの変化球で意表を突かれました。

魔法使いの女の子によるガーデニングという設定で、
自由に庭を作って楽しもう!という作品です。
ゲームというよりはマップエディタに近い内容であり、
ゲーム性には乏しいのでコンテストの作品としてはどうかな……と思いましたが、
キャラの位置やポーズを指定してスクショを撮れたり、
配置できるオブジェクトひとつひとつに説明がついてたり、
庭造りにとどまらない作品として細かい作り込みが光っており、
なるほどこれはこれでアリ、と思わされましたね。楽しませていただきました。
この記事の最初の画像もマジカルガーデンで作ったものです。


『Final Episode』は、3分ゲーにこのクオリティの3Dゲームが出てくるという時点で
個人的に隔世の感があるのですが、それに加えてなんと2週間で作られたとのこと。
リッチな画面のためか要求PCスペックが高めだったのと、
フライトシューティングというジャンルで使うキーが多く操作が複雑だったのが
順位が低かった理由でしょうか。

要求スペックについては、アップデートによるオプションの追加や
バグ修正などにより、私のPCでもまともに遊べるようになり、
操作の不慣れさはありつつも最終的には楽しめましたね。


『地下100階ダンジョン』は、レトロ風味のトップビューアクションで、
広範囲に広がる火炎放射が爽快なところなどが楽しかったです。
ただなにせ100ステージもあるので、
案の定3分ゲーと思えない票(マイナス票)を集めてしまって
順位が振るわなかった、ということかな。

「1ステージ3分で複数ステージある」のようなものも3分ゲーでは
伝統的に許容されてきましたが、さすがにそれにも限度があるでしょ、
という大方の認識が投票により示されたという捉え方もできるかもしれません。

それと、ユーザー登録しないとプレイできない作りっぽいのにもちょっと戸惑いました。
プレイするまでの心理的なハードルが高いというか。
何気にこれも票に影響していそうな気はします。


最後に触れておきたいのが『パズルストラテジー 炎の結界伝説』。
コストや点火範囲の異なるユニットをマス目に配置することでランプに火を付け、
ステージ毎に指定されたコスト内で全てのランプに火を付けられるか!?というパズル。
超正統派なガチパズルといった趣きで、論理的思考とひらめきが両方必要。

主催者のやれやれさんの作品なので投票対象外だったのですが、
これが投票対象だったらGREDOの1位も危うかったのではと思わされるほどには
完成度が高く、「敵に回すと恐ろしい男よ……」みたいな感想を持ちました(笑)

本当に面白かったので、追加コンテンツという形でBOOTHで売られている
『忘却の大地』もプレイしたいと思っており(安いし)、
あとで別記事であらためて感想など書くかもしれません。


炎の結界伝説 追加コンテンツ 忘却の大地 - やれやれ/ヒロフォント - BOOTH
https://hirofont.booth.pm/items/4930005



今回も面白い作品が多かったのでもっといろいろ書きたいところではあるのですが、
長くなりすぎるのでこの辺にしておきます。

Twitter(今はXか)には全作品の感想を書いたので、
気になる人は「#3分ゲー」タグで掘ってみてください……と思ったのですが、
よく考えたら今のXはアカウント持ってない人が
一切ツイートを見られない状態になってるんでしたっけ?
そろそろ自分も他のSNSにアカウント作っておくべきかな……。


ということで、主催者のやれやれ様、他の参加者やプレイヤーの皆様、
本当にありがとうございました。
今回は自分でも参加できたのでいつにも増して楽しかったです。
ありがとう3分ゲー!

冒頭の「ありがとう3分ゲー」画像は本来ここに貼ろうと思ってたんですが、
なんか最後に持ってくると「今までありがとう!」みたいな
最終回的雰囲気が出ちゃうかなと思ったのでやめました。
3分ゲーはこれからも続きます!たぶん!
次回はまた8か月後の来年4月の予定だそうです。楽しみにしています。

3分ゲー参加中

第28回3分ゲーコンテストが開催中。
予告通り、私は『GREDO』で参加しています。


第28回 | 3分ゲーコンテスト
https://3punge.wixsite.com/3punge/28


今回は全17作品。
今からでも1日2作品遊べば投票期間内に全てプレイして投票できます。

私もすでにいくつかプレイしましたが、今回もなかなか力作ぞろいな様子。
というかなんか今回はパッと見でクオリティの高い作品が多くないですか!?
まだやってない作品も多いので、中身のクオリティまでは断言しかねますが、
とんだ激戦回に参加しちまったもんだぜ……!

定番だったネコバゲーがないのがちょい寂しいかな。
前回もなかったし、もはやネコバの時代は終わったのか……(?)


自分の作品『GREDO』について少し書いておくと、
広い部屋内をワイヤーアクションで飛び回ってアイテムを集める2Dアクションです。
今回の3分ゲーに際して衝動的に作り始めてしまい、開発高速化のために
グラフィックや音楽などを以前エターなったゲームから流用しました。


bunaguchi.itch.io


その没ゲーは「90年代欧州のAtariの8bit機のような雰囲気を目指した」
……と上のDLページにも書きましたが、より具体的な元ネタを書いておくと、
『Kernaw』というゲームを意識した部分が多いです。


Kernaw for the Atari 8-bit family - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=RCQqwyY1yss


↑ネットで動画を見ただけで未プレイのゲームなのですが、
ビジュアルや音楽のセンスの異質な感じが好きです。

没った作品はもっと元ネタ寄りの内容だったのですが、
今回のGREDOは素材を流用しただけで、
ゲームとしては元ネタと全然関係ない内容になっています。
画面サイズも広くしたので、結果的にAtari8bit感もだいぶ薄れてるかな。

とはいえ、「主人公のデザインはちょっと元ネタに寄せすぎたかな」とか、
「未プレイのゲームをオマージュというのもちょっとアレかな」という
微妙に後ろめたい気持ちもあるので、早めに元ネタを開示しておきます。

緑の宝石を取る


GREDOは、3分間のスコアアタックを念頭に置いて作りましたが、
一応クリアの概念もあり、3分経過時までに集めた緑の宝石の個数が
必要数に達していればグッドエンディングが見れるようになっています。

スコアに関しては、マニュアルの最後に書いておきましたが、
敵を倒したときの獲得スコアが
宝石の所持数を指数とした指数関数になっているのがポイント。
緑の宝石を取れば取るほど敵一体あたりのスコアが倍になります。

要するにクリアにしてもスコアにしても、
いかに効率よく緑の宝石を取っていけるかの勝負です。
目指せ1000万点!


そんなわけで皆様、3分ゲーを遊びましょう。
よろしくお願いします。