らんま1/2(GB版)

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ゲームボーイの『らんま1/2』をプレイしました。
バンプレストより1990年に発売。人気漫画およびアニメが原作。
GBのらんまゲーは何作か出てますが、最初のやつです。
内容はトップビューでパズル要素があるアクションゲーム。


ストーリーは説明書持ってないのでよく分かりませんが、
これといって劇的なストーリー性があるわけでもなさそうです。
原作は昔アニメを少し見たことがあるくらいですが、
とりあえず、高校生で格闘家の主人公「乱馬(らんま)」は、
水をかぶると女になりお湯をかぶると男に戻るという特異体質で、
ヒロインの「あかね」とともにラブコメやったり敵と戦ったりする
ドタバタ要素の強い作品……という基礎知識さえ持っとけば、
ゲーム内容の理解には問題ないと思います。


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ゲームのルールは、主人公の乱馬を操作して、
ステージ内のどこかにある「手袋」「帽子」「マフラー」の3つの物品を集めると、
これまたステージ内のどこかにあかねが出現するので、それに触れればステージクリア。
ステージ内にたくさん配置されているオブジェクトは押して動かすことができ、
さらに一部のオブジェクトは「2つ並べると消える」という性質なので、
これらを動かしたり消したりしつつ3つの物品を集めます。
また、並べても消えないオブジェクトは、壁際などの動かせない位置で押すと
破壊することができ、そのうち「みかん」と書いてある箱は壊すとアイテムが出現。
「バケツ(水)」か「やかん(お湯)」のアイテムを取ることで、
乱馬は原作通りに女になったり男に戻ったりします。
女モードでは1マスずつオブジェクトを押しますが、
男モードでは一度押すだけで障害物に当たるまで一直線に飛んでいくので、
ステージによっては「男女どちらで、どのオブジェクトを、どういう順番で押すか」
という割と本格的なパズル要素が発生する作りになっております。


原作のキャラクターが敵として出現しますが、乱馬は直接攻撃の手段を持たず、
オブジェクトを押して挟むことでのみ倒すことができます。
ただし、敵は倒してもまた出現する無限湧き仕様。
敵は基本的にこちらの邪魔をしてくるだけですが、パンダ(乱馬の親父)だけは
バケツorやかんを投げてくるので、状況によっては助かることもあります。


マップはスクロールする上に、画面を切り替えて行き来する複数の部屋から
構成されてるステージがほとんどなので、結構広い。
ボス戦とかは無く、ギミックのようなものもほとんどないですが、唯一、
オブジェクトを押し込むと埋まって通過可能になる「穴」が3-1以降に登場。


ステージは「体育館」「スケートリンク」「道場」「街」「修行場」の
5つの舞台にそれぞれ10のステージがあり、1-1から5-10までの全50面。
長丁場な割にセーブもパスワードもないですが、
最初からステージセレクトで上記5つの舞台を自由に選択できるので、
全部のステージを見るだけならそこまで苦労はしないかな。
各面には制限時間もあり。ライフなしの残機制、コンティニューは3回まで。


操作方法は、十字ボタンで上下左右の4方向に移動。
AかBボタンで目の前のオブジェクトを押す。あとスタートでポーズ。
……だけです。非常にシンプル操作。
ついでにアイテムもバケツ、やかんに加え、時間を増やす時計と1UPの
計4種類のみ。こちらも最低限といった感じ。


というわけで、えー、ノーコンクリアまで達成しましたので感想ですが……


どう考えてもシステム面でいろいろ足りてない!
なのにセーブもパスワードもなしで全50面!各面も広い!乱馬は足遅い!
無駄に時間ばかりかかる!薄く引き伸ばしたようなゲーム!


というふうに感じましたね……。
自キャラの乱馬の移動がもっさり気味というのがけっこう問題で、
これのせいで広いマップを行ったり来たりするのに時間がかかり、
敵から逃げるのも一苦労。というか敵の出現位置にランダム要素が大きいのに
直接攻撃の手段がないもんだから、狭い場所で敵に出られたりすると
ほぼ対処不能みたいな事態に陥ることもあり……。


「システム面でいろいろ足りてない」と書いたのは、
やっぱこのマップの広さでパズルをやるのなら、最低でも
ポーズ中に画面をスクロールさせて全体を見渡せる機能は欲しかったなと……。
あとパズルなので「詰み」が発生することがあるんですが、
自殺コマンドのようなものもないので、敵に殺してもらうしかない。
アイテムも性転換用を除くと時計と1UPしかないので味気なく、
やはりスピードアップとか無敵とか、そういうのが必要だったのでは。


そもそも乱馬が攻撃できないのは何故なんでしょうね……。
ボタンがAもBも同じ機能なので、ストック制の攻撃アイテム入れて、
どっちか片方でアイテム使用、とかにはできなかったのか。
というかセレクトボタンも余ってますよね!?
システムで不自由する部分があるのにボタンは余ってるというのは、
どうしても練りこみ不足を感じてしまうところ。


一応、パズル部分はちゃんとパズルになってて、
簡単すぎないし難しすぎることもなく、順当にパズルとして楽しめました。
押したものが端まで動いていく男モードだと頭を捻るけど、
1マスずつ動かせる女モードならある程度強引にクリアできるように
なっているところも多く、ガチガチでない、割と融通は効く作り。
パズル要素自体は悪くないだけに、終始マップの広さ&移動の遅さが
足を引っぱってる感があるのが残念なゲームでした。


エンディングは一枚絵のみですが、そこで流れる音楽がカッコいいので
少しは報われた気がしたかな……。
以上、GB版らんま1/2についてでした。