スーパーアラビアンと相撲ファイター東海道場所、あと宣伝

最近プレイしたゲームの感想を2つほど書いておきます。

スーパーアラビアン

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ファミコンサンソフトより85年に発売。元は83年のアーケードゲーム
なんでもサンソフトファミコン参入第一弾だったとか。
主人公の「アラビアン」が捕らわれた王女を
助け出すために冒険する、というストーリー。


内容はサイドビュー固定画面の2Dアクション。
操作は十字キー左右で移動、下で伏せ、Aでキック攻撃、Bでジャンプ。
AとBが一般的な2Dアクションの操作と逆になってるのが黎明期の香り。
十字キー上下ではしごやつる草などを昇り降りもできます。
あと伏せながら左右移動も可能。
ライフなしの残機制。エクステンドは2万点到達時の1回のみ。


文字の書かれた壺がステージ内に5~6個置かれてるので、
キックで敵を蹴散らしつつ、壺を全部取ればステージクリアというルール。
壺に書かれた文字はアルファベットで、"ANIMAL"とか"FLOWER"とかの
意味のある単語になるように順番に取ることでクリア時に高得点ゲット。
英単語は各ステージごとに異なり、画面右上に表示されてます。


攻撃手段は基本的にキックだけですが、敵を蹴ると正面に吹っ飛んでいき、
後ろにいる敵も一緒に巻き込んで倒すことができます。
これで3匹の敵を同時に倒すとアイテムの「スーパーボール」が飛んできて、
これを取るとスーパーサイヤ人ならぬ「スーパーアラビアン」化。
一定時間無敵状態となり、ステージ開始から一定時間経過で登場する
「魔人ガルバー」も倒すことができるようになります。


ちなみにこの「魔人ガルバー」、いわゆる永パ防止キャラかと思いきや、
こいつの出現とは別に内部的な時間制限もあるようで、
ひたすら粘ってるとタイムアップになって突然死ぬみたいです。


全4面でエンディングのない(一応4面クリア時に王女がちょろっと出てくる)
ループゲームというファミコン初期らしいボリュームですが、
8周目まで壺の位置や書かれている単語、さらには取得に関するルールも微妙に変化。
ゲーム内では周回数は「LEVEL」と表記され、タイトル画面でABボタンを押すと
開始するLEVELを8周目相当のLEVEL8まで自由に選択可能。


LEVEL1・2のルールは上記の通りですが、LEVEL3・4では
ステージのどこかにあるヒントマークを取らないと壺の文字が見えなくなり、
さらにLEVEL5・6では、ヒントマークを取っても数秒しか見れないという制限が追加。
そして最後のLEVEL7・8では、ヒントマークはなくなるものの、
「壺に近づかないと文字が見えない上、英単語のつづり通りの順番でないと取れない」
というルールになり、だいぶ取るのが大変になります。


で、ひととおりプレイしました……のですが、何と言いますか、
これ調べたらどうもクソゲーって言われてる!?
いやまあ、はじめから高評価なゲームとは思ってなかったですが、
プレイ後にちゃんと調べてみたら、結構こっぴどく書かれてるとこが多く。


じゃあ実際はどうかというと……全然遊べないほどではないものの、
クソゲーという評価も、まあ致し方ないかなあ……と思いましたね。


操作関係がどうにも不安定で、キックの判定は頼りない(空中で全然当たらん)し、
植物のつるはどこにつかまれるのかよくわからなくて、
ジャンプで飛びつこうとしても失敗しがち。


少しプレイしたら、画面の左右の端は反対側と繋がってることに気づいたんですが、
その挙動が明らかに変で、歩いて画面端にぶつかると通り抜けられず、
ジャンプして飛び込むと反対側に出られる、という具合。
これだけならまだ、ちょっと変わってるな、で済んだんですが、
3面と4面に出てくる空飛ぶ絨毯(移動足場)に挟まれると、
たとえ空中(ジャンプ中)でもミスになるんですよね。この挙動が直感に反する上、
画面端での事故死を誘発するので、どうにも面白さを削いでいるポイント。


あと背景もだいぶ見づらい……。
特に3面は初見での意味不明度が高いです。どこが足場なの?っていう。


そんな感じなのですが、1周ノーミスは達成。
そしてタイトル画面からLEVEL選択してLEVEL8までクリアしました。
LEVEL1からの通しプレイでは、LEVEL4の4面で71400点でゲームオーバーが最高記録。
クソゲーと言えばそうなんですが、1面と2面だけなら、慣れると
そこそこ楽しい気もします。難易度が低くて理不尽な状況が発生しにくいのと、
自キャラの移動速度が速めでスピーディーに動けるので。
絨毯で空中を動かなきゃならない3・4面は……ちょっと、忍耐が必要。


各LEVELクリア時に、「SECRET LETTER」としてアルファベット1文字が
表示されますが、これは8文字(=8周分)集めて並べるとある単語になり、
それをソフト同梱の専用のはがきに書いてサンソフトに送ると、先着順で
豪華プレゼントがもらえる……という発売当時のキャンペーン用だったそうな。
実際8文字完成させると意味不明な単語になるんですが、ネットで調べると、
「3か月後に発売される『ルート16ターボ』の敵組織の名前」
……だそうで、これが正解ってことで合ってるのかな。
Google翻訳で「言語を検出」させるとベトナム語とか出てきて、
まったく意味のない言葉ということでもなさそうなんですが、真相は謎。
当時の関係者の証言が待たれる。
そんなところでしょうか。スーパーアラビアンについては以上。

相撲ファイター 東海道場所

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続いてはゲームボーイの「相撲ファイター 東海道場所」。
91年、アイマックス(I'MAX)という会社から発売。開発はキッド(KID)。


時は江戸時代、相撲取りである主人公「凡太郎」が姫を助けるという、
これまた王道ストーリー……と思いきや、ヒロインはどうやら姫ではなく
幼馴染という設定?の様子。説明書を持ってないので、例によってネット調べ。
他にも敵の黒幕がなぜかめがね問屋だったりして、後述のゲーム内容と相まって
世間ではバカゲーとして認知されている様子です。


内容は横スクロールアクション。縦スクロールの面もいくつかありますが、
縦横に広くスクロールする場面はなく、敵を倒しながら
ひたすら先へ進めばいいという、オーソドックスな構成となっております。


一方でシステム面では、張り手、四股、ダッシュとそこから派生するぶちかまし
といった相撲要素を生かしたアクションに加え、経験値による成長要素など、
GB初期のアクションとしては割と凝ったシステムになってます。
道中にたまにある小さな鳥居に触れるとプレイできるミニゲームなんかもあり。
ひとつのステージが3つのエリアに区切られており、1-1から5-3までの全15エリア。
ライフと残機制の併用、コンティニューはエリアの最初から。
エリアクリアごとに表示されるパスワードをメモっとけば途中から開始も可能。


操作方法は、Aでジャンプ、Bで張り手攻撃。
張り手連打で敵を倒すと、後方斜め上に豪快に敵をブン投げます。
十字キーを左右に2度入力でその方向にダッシュ
ダッシュ中にBで前方に頭を突き出して体当たりするぶちかまし攻撃。
地上で下+Aを押すと四股を踏み、隙は大きいですが地上の敵全てにダメージ&硬直。
他に、アイテム取得で回数制限ありの飛び道具「スーパー張り手」も上+Bで使えます。


ゲーム中にスタートを押すとパラメータ画面が表示され、
経験値が一定以上に達していればカーソルが出て、張り手、四股、ライフの
各パラメータのどれかを任意に選んで強化することができます。成長要素。
経験値はアクション画面の下に、現在の値と強化に必要な値が常に表示されており、
強化可能な状態になると点滅するという、分かりやすい作りです。


アイテムは、敵を倒した時やブロックを破壊すると出現。
慣れないうちは見た目から効果がわかりにくいかも。
団子とチャンコがライフ回復、お守りが一定時間無敵化。力士人形は1UP。
盃と軍配は経験値。本作は基本的にザコを倒しても経験値は入らず、
これらのアイテムが経験値取得の基本手段です。
米俵を取ると上記の飛び道具が3回使える。重複して取ると12発までストック可能。
化粧まわしを取ると、一回だけ四股が強化され、画面内の敵を全滅させられますが、
取ると飛び道具のストックを失うという併用不可の仕様なので注意。
ドクロは、取るとスコアが入りますが、代わりに経験値が減ったり
強化した能力がパワーダウンしたりするマイナスアイテム。
エリアの最後やボス撃破時には手形(いわゆる通行手形)が出現し、
それを取ればエリアクリアとなります。


ステージ道中の小さな鳥居に触れるとミニゲーム
最初に3枚のくじから一つを選び、その内容によって
「紙相撲」「腕相撲」「指相撲」の3種類のミニゲームのどれかをプレイします。
ただし運悪く「スカ」を引くとミニゲームに行けずにステージに戻される。
ミニゲームはどれも「左右に動くメーターを真ん中で止める」を繰り返す内容で、
相手の力士を押したり(紙相撲)相手の腕を倒したり(腕相撲)するのですが、
どうも指相撲だけは若干ルールが異なるようで、敵にもメーターがあり、
「敵よりも内側でメーターを止める」ことが勝利条件のようです。
3回勝つか1回でも負けるかすると終了。結果に応じて経験値がもらえます。
たとえ負けたり最初にスカを引いたりしてもデメリットは無く、
ステージに戻るときにライフが全快する仕様なので、
タイムアタックや縛りプレイでもなければ行っといた方が得です。


ということで、プレイした感想ですが、世間でバカゲーと評されている通り、
とにかく敵キャラの奇抜なデザインが目を引きますね。
割とリアル調のグラフィックで描かれている主人公やヒロインですが、
その反面、ザコ敵には極端にデフォルメされた2頭身のキャラが混じってたり、
他にも妖怪やよく分からない着ぐるみ?など、世界観という概念を
忘却しきったような、思い切ったデザインのキャラが飛び出します。


あとゲーム開始時に選択する難易度がEASYとHARDしかないのにも漢を感じる。
このゲームははなからノーマルなどではないぞという主張でしょうか。


ゲームとしては、各種相撲アクションや成長要素などはあるものの、
ステージ道中は単に敵が出てくるだけで、これといってギミックも無く、
ちょっと寂しい印象を受けますね……。敵と針と穴だけでステージが作られてる感じ。
敵もそれなりに種類はいますが、「歩いてくるだけ」系が多く、
体感ではバリエーション豊富というほどにも感じませんでした。
一応、ダメージ床の対岸に敵がいたり、後ろからも出てきて挟み撃ちされる場所が
あったりと、配置はそれなりに工夫されてるので、パターンを作る楽しみはありますが、
全15エリアと初期GBにしてはボリューム多めなので、
さすがにそれだけでは冗長に感じるところも大きく。
あと逆進不可のスクロールが戻らない仕様なのに自キャラのジャンプ力が大きいせいで、
上方向にスクロールするエリアで不用意に大ジャンプすると
元いた足場がスクロールアウトしてしまい、着地できずに落下死することがあるのが、
ちょっとどうかと思ったところでした。


一方で、ボス戦は5回ありますが、これはなかなかよく出来てるというか、
ほとんどのボスが、挙動は単純ながらゴリ押しや適当な立ち回りが通じず、
しっかり攻略法を考えて戦わなければならない、アクションゲーマー的に
楽しめる作りになっていると思いました。
基本HARDでプレイしたんですが、特に4面ボスが強かった。


それから、バカゲー要素ばかりに目が行きがちですが何気に
グラフィックや音関連も当時としてはクオリティの高い部類に入るのではないかな。
粗はあるものの総合的には佳作、楽しめるゲームだと思います。


上に書いた通り難易度はEASYとHARDから選択ですが、HARDをクリアすると
隠し難易度の「SUPER」が解禁……されるものの、敵の耐久力が高くなるだけで、
HARDと比べてそこまで難しいわけでもなく。経験値をためて順当にパワーアップし、
あとは要所要所でパターン化すれば、十分にクリアできると思います。


他に攻略に当たっては……死ぬと経験値がリセットされて(能力値はそのまま)
パワーアップが遠くなるので、なるべく死なないこと。
後半は、穴や針を跳び越えようとすると敵が出てノックバックで落とされる場面が
ちらほらあるので、ジャンプ後に空中でターンして、敵が出ないか確認してから
改めて跳び越えるようにするとミスを減らせると思います。


あと張り手を強化しておかないと壊せないブロックがあるので、
張り手は優先的に上げる。逆に四股は上げても恩恵が少ないので、
経験値が有り余ってるのでもなければ上げなくても問題ない。


ボスは2面が比較的強い、4面もだいぶ強い。なので攻略を書いとくと、
まず2面ボスは、ボスがザコを放った直後にザコを飛び越えて本体に近づき攻撃。
あとは歩いてくるボスをジャンプでかわし、ボスが左端に達したら
飛び蹴りで戻ってくるので左の方に移動して下をくぐる。


4面ボスは、開始直後に1発当てて地面に潜らせたら、左端に移動して
ボスの出現場所を左端に誘導。ボスの出る合図を確認したら少し右にずれて
張り手連打し、ボスが出た瞬間に当てる。その場で空中からの弾を避け、
横からの弾もジャンプで避けたら、またボスが地面に潜るので以降繰り返し。


そんなところでしょうか。1面ボスも最初にしては強いですが、
ボス移動中はこちらもボスに向かって歩くと勝手に飛び越えてくれるので、
あとは弾をジャンプで避けつつ近づき攻撃、で倒せます。
他のボスもですが、自キャラの攻撃のリーチが短くて深追いすると食らうので、
ボス相手にはヒット&アウェイを心がけましょう。


上記攻略法はいずれもHARD前提で、EASYだともう少し簡単になると思います。
以上、相撲ファイター東海道場所についてでした。いいゲームだった。

宣伝

というわけでゲーム感想2本立てでお送りしました。
ついでに最後にお知らせ。というか宣伝。
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5/13の14時までだそうですので、ぜひ。よろしくお願いします。