最後の忍道(AC版)

最近はSwitchでアーケードアーカイブスの『最後の忍道』をプレイしていました。


アーケードアーカイブス 最後の忍道 ダウンロード版
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000016726.html


アーケードアーカイブス | 株式会社ハムスター
http://www.hamster.co.jp/arcadearchives/switch/ninja_spirit.htm


88年アイレム
幼少のころGB版に触れ、移植度の高さに定評のあるPCE版も
Wii時代にバーチャルコンソールでプレイ済みでしたので、
今回は半分おさらいくらいのつもりでプレイしていたのですが、
いやはや……やっぱこのゲーム最高だな!!!


私は硬派な2Dアクションが好き、
と普段から言っています(最近はあまり言ってないかも)が、
そもそも「硬派」って何だろう。硬派なゲームとは?

そういう疑問に対する完璧な回答がこの『最後の忍道』なのである。



己の出生の謎を知り、殺された親の仇を討つために抜忍となり戦う、
ニンジャやNINJAではない純和風の「忍者」。

戦う相手もファンタジックな妖怪とかではなく、
人間とその怨念がひたすら殺意を持って向かってくる殺伐感。

リアル志向の緻密なグラフィックや、雰囲気を盛り上げる音楽、
渋く暗くシリアスな世界観が激烈に高い難易度とガッチリ噛み合って、
どこをどう切っても「硬派」な、孤高の硬派空間(?)を作り出しています。


正直言って6面以降の理不尽さはアクションゲームとして褒められたものではないし、
悪名高い「縦穴」に至っては難易度云々以前にステージ構成としてどうなのという
思いもあるのですが、それに挑み、困難を討ち果たして
感動のエンディングを見た今となっては、もう肯定せざるを得ない。
そういったアレな部分まで含めて、一つの作品として「熱い」。


なので、その激ムズっぷりから「面白いゲーム」を求める人には勧めかねますが、
「熱い」2Dアクションを求める向きには全力で勧めたい作品です。


ノーコンティニュークリアは達成しました。
PCE版は後半の難易度が下げてあるからかノーミスクリアできた記憶があるのですが、
(PCEモードはもちろん、アーケードモードでもAC版より易しい)
流石にAC版はノーミスは無理かなあ。いいゲームでした。



……と、ここまで書いて終わりにしようと思っていたのですが、
なんだか読み返すとただ理不尽に難しいだけの作品のようにも読めるので補足。


アクションゲームとしては、これまた私の好きな
魔界村グリーンベレーといった名作たちと同様に、
無限湧きの敵をアドリブで処理していく楽しさが主軸となっていますが、
自キャラが敵弾を防いだり広範囲を攻撃できたりする高性能武器を標準装備しており、
それに合わせて敵も大量に出現するのが特徴。

4面までは普通にかなり面白いゲームです(無論難しいですが)。


4種類あって自由に切り替えられる武器は、特に「鎖鎌」の挙動が特徴的で、
パワーアップすると鎌を伸ばしたままグルリと振り回すことができ、
非常に広範囲を薙ぎ払うように攻撃できるのが使っていて楽しいです。

そしてそれを最大限に活用することが攻略上も重要な作りになっており、
当時のゲームデザインとしてはかなり完成度が高いように思えます。


ステージでは4面最初のエリアが好きですね。不意に現れる鎌忍者を捌くのが楽しい。
鎌忍者は結構耐久力があり、それをフワリとしたジャンプの滞空時間と
高威力の爆弾を利用して空中から豪快に爆撃しながら進むのがテンポも良くて爽快。

このシーンは天井に張り付けるので、ランダムな鎌忍者の出方によっては
床と天井を移動しつつ臨機応変に対応しなければならない緊張感もあり、
爽快さと緊張感が同居した高揚感が楽しい楽しい。


ちなみにこの鎌忍者の伸ばしてくる鎖鎌は、こちらの手裏剣を弾くあたりが
上記のプレイヤーの持っている鎖鎌と同性能のような表現になっていて、
主人公が抜け忍であり、それを追う敵の忍者も元は同門であることを
仄めかしているようで、そういう部分でも好きな場面です。



というわけで、最後の忍道についてでした。
硬派な2Dアクションが好きな人は是非ともプレイすべし。