毎回注目している『３分ゲーコンテスト』。
第24回の結果が出たようですのでそれについて書いておきます。
https://3punge.wixsite.com/3punge/24
優勝は『偽称オートプシー』。
３分ゲーじゃない票が大量に入りつつも圧倒的１位票パワーで２位に大差での優勝。
少女型アンドロイドを解剖して、その過程で入手する「メモリーメタル」により、
爆発事件の真相に迫っていくという作品です。
作者のあーりん様の過去作品は、緻密に構成された世界観と巧みなストーリーテリング、
大量のパラメータやフレーバーテキストで情報量の多い画面構成という
個性が強く難解な作風が特徴的でしたが、
偽称オートプシーはそのエモパワー全開な作風を継承しつつも、
ゲームとしての構造は以前の作品よりシンプルで分かりやすくなっている印象で、
今回は私でもクリアできましたね。
でまあ、クリアできた余韻というか満足感がすごい。
ストーリーの牽引力が強い作品って、やはり最後まで行けないと（結末を見れないと）
満足度が半減してしまうようなところがあると思うので、
今回クリアできたのは本当に良かった。非常に楽しめました。
ただやっぱりどう考えても３分では終わらない作品でもあり、
そこは投票に際して迷ったところ。
迷ったら自分の気持ちに素直になるべし。ということで、
めっちゃ面白かったから１位票、でも３分じゃ終わらないので３分ゲーと思えない票、
と両方に票を入れました。結果見ると皆さん同じような感じだったのかな。
２位の『小悪魔メイドのメリーさん☆』はかなり正統派な３分ゲー。
上下を通り過ぎるイタズラ妖精を槍で突いて追い払う2Dアクション。
操作は左右移動と上下を槍で突くだけで、やることはかなりシンプル。
しかしながらコンボとチェインの２重の稼ぎシステムによりスコアアタックが熱い！
今回は２位票をどれに入れるかかなり迷ったんですが、
最終的に私もこのメリーさんに入れましたね。
やることは単純だけどスコアリングの妙で熱いゲームになってるという、
ゲームデザイン的にしっかりまとまった良作だと思いました。
開始時に槍をクルッと回したり、槍で突いた天井や床板の破壊表現など、
細かい演出が凝っているのも見どころ。
2Dアクション勢としては、『ネコバトル３』の順位が９位と低めだったのが
ちょっとどうかと思ったところでしょうか。
敵が湧き続けるステージで３分間生き残れ！という内容で、
目新しい要素はないものの、調整が行き届いていてしっかり遊べる印象だったのですが、
説明の少なさに加えて、難易度高めなのが災いしたのかもしれません。
最下位の『THE ファイアーレスキュー ジャックのレスキュー大パニック！！』も
普通に遊べる2Dアクションなのですが、
今回はほとんどの作品が「普通に遊べる」という基準を満たしてきてる印象が強く、
結果的に地味めな作品には票がいかなかった感じなのでしょうか。
唯一『사랑（サラン）』だけは「普通に遊べない」作品で、
逆にその「普通に遊べない」ことが、体験というか作品のテーマを強化してるという
インパクト絶大な作品でした。「ゲームで何かを表現する」のではなく、
「表現の一部としてゲームという構造を使う」という逆転構図。
というわけで、今回もとても楽しくプレイさせていただきました。
上で言及しそびれたゲームも面白いので皆さん遊びましょう。
以上、第24回３分ゲーについてでした。
参加者の皆様、主催のやれやれ様、ありがとうございました。
