グリーンベレー(コナミアーケードコレクション版)

コナミアーケードコレクション』を買いました。
2007年、ニンテンドーDS。開発はM2。
80年代のコナミアーケードゲームを収録したコレクション系ソフト。
GBA用の『コナミアーケードゲームコレクション』とは別物。紛らわしい。



カートリッジのみ。
DSの場合はカセットとかカートリッジじゃなく
「DSカード」っていうのが正式名称なのかな。
収録タイトルは15本。私としては
グリーンベレー」「ロックンロープ」「ツタンカーム」
あたりが目当てでした。



で、「グリーンベレー」をプレイしました。
初出は85年のアーケードゲーム
左右からひっきりなしに出てくる敵を近接攻撃で捌いていく、
スパルタンX系統の作品。
世界観は戦争もので、主人公は捕虜救出のために
ナイフ一丁で敵地に乗り込みます。
群がる敵兵をナイフでズバズバと斬りつつひたすら右へ進め!
バズーカや手榴弾を敵から奪ってぶちかませ!そういう内容です。
AC版は全4ステージでループ。
ファミコンディスクシステムでは全6面にパワーアップ移植されてたほか、
GBAXBox360に移植された際も追加やアレンジがあったようですが、
このDS版はあくまで原作に忠実に移植されてて、追加ステージとかは無し。


操作は十字ボタン左右で移動、下で伏せ、上でジャンプ。
ジャンプは昔ながらの空中で軌道修正不可なタイプ。
はしごのあるところでは上下で上り下りします。
Bボタンでナイフ攻撃、Aボタンでウエポン発射。
キーコンフィグ可能で、連射設定などもできるようですが、
設定はボタンの入れ替えのみで、
ジャンプをボタンに割り当てることができないのがちと残念。


ゲームシステムは、基本的に敵を倒しつつ右に進むだけですが、
ステージの最後にはボス……というかザコラッシュが発生。
すべて倒すかやり過ごすかすると面クリアとなり次のステージへ。
割と頻繁に出てくる、動きが遅くて青い敵を倒すと
武器アイテムを落とすので、それを取るとウエポン攻撃が可能に。
火炎放射器」と「ロケットランチャー」は
どちらもまっすぐ飛んでいく武器で、敵を貫通するのも同じ。
「手榴弾」は、放物線軌道で投げますが、直接敵には当たらず、
地面に着弾することで周囲の敵を吹っ飛ばします。
割と前方広範囲に効果がありますが、
着弾までけっこうタイムラグがあるので、癖の強い武器。
一回の取得でロケランは4回、火炎と手榴弾は3回使えます。


スパルタンX系のゲームですが、はしごで上下の足場を
行き来するのが特徴的で、上下どちらを進むかの判断や、
敵もはしごで昇り降りして追ってくるなど、
なかなか一筋縄ではいかないところも多く。
残機制で敵や敵弾に当たると一発死のストイックなゲームです。



そんなわけで、デフォ難度で一通りプレイしました。
戦争ものの世界観に加えて、
左右からひっきりなしに出てくる敵や伏せポーズなど、
後の『魂斗羅』の前身……とまで言えるかは分かりませんが、
それっぽい要素がちらほらと垣間見える内容。


一方で基本武器が短射程のナイフで、特に派手な演出やボスもなく
ひたすらストイックにザコを捌いていくゲームなので、
派手な魂斗羅と比べるといささか地味に見えるかもしれません。


……が!
侮るなかれ、このゲームなかなか熱い!


「走ってくる無限湧きザコ+厄介な敵の固定配置」
というのがこのゲームの基本構成で、基本的に
安全地帯というものが存在せず、こちらは一発死かつ
敵の往来が激しいので気を抜くと一瞬で死にます。


固定配置の敵はパターン化して対処が必要な一方、
無限湧きの敵にはアドリブ対応も必要とされ、
固定配置の厄介な敵と無限湧きザコの出現が重なると
対処が非常に困難となることも相まって、
一瞬の判断が生死を分ける、緊張感のあるプレイが終始続きます。


敵は全てナイフ一発で倒せるので、ゲームテンポも非常に良く、
気を抜くと一発死のギリギリ感の中で
群がる敵をズバズバ切り伏せながら駆け抜ける疾走感には、
私がアクションゲームに求めて止まない『熱さ』が確かにありました。


ノーミス一周を目指すとゲーム後半はかなり難しく、
上下段のどちらを進むか、ウエポンを使うか温存するかなどの状況判断や、
スクロールによる敵の出現のコントロールなどの
屍を積み重ねることで培われる細かなテクニックが必要となってきて、
己の経験とスキルがものを言う、見た目ではわからない面白さが味わえます。


これだよ。アクションゲームってこういうのだよ。
なんだか久々に大事なことを思い出させてくれるようなゲームでしたね。
派手なエフェクト!とか超巨大ボス!とか斬新なシステム!とか、
そういうのが大事なこともあるけど、
やっぱそれ以前に、それより大事なことがあるわけで。
このゲームはちゃんとそれを持ってる。
とても楽しいゲームでした。名作。


というわけでデフォ難度でノーミス一周は達成。
2周目の3面までは行けました。
2周目は固定配置の敵が増えているのに加えて
跳び蹴り兵も無限湧きになっていて、非常に難しいです。


攻略に際しては、「跳び蹴り兵をいかに攻略するか」が重要かな。
ジャンプ攻撃で迎撃するほか、止まらずに直進すると
下をくぐれるということも憶えておきましょう。
また、背後に余裕があるときは、
跳び蹴り兵がジャンプすると同時に後退すれば、
蹴られずに敵が着地したところを倒せます。


あとテクニックとして、はしごの上で敵とすれ違えることも
憶えておけば役に立ちます。もちろんはしご上でも接触したら死にますが、
敵がはしごの右寄りの位置を下りてくる場合は、
はしごの左の方につかまっていれば接触せずにすれ違えます。
基本的に、右から走ってきてそのまま止まらずに
はしごに掴まった敵は、右寄りの位置を昇り降りするので、
それを利用して自分は左寄りの位置で昇り降りするのがセオリー。


あとは要所要所でパターン化。
これからプレイする方がもしいらしたら、
ぜひともノーミス一周を目指してほしいですね。熱いぜ。


2周目以降や、設定で難易度上げたりもできるようですが、
他のゲームもやりたいのでひとまずここまでにしておきます。
コナミ不朽の名作があと14本もありますからね。
いやしかしいいゲームだった。


頼れるものは己のみ。
ナイフ一本、死線を駆ける。
以上、グリーンベレーでした。