ドナルドダックアドバンス

GBA「ドナルドダックアドバンス」をプレイしました。



2001年ユービーアイソフト
何気にドナルドダックが主人公のゲームをやったのは初めてかな。
わんぱくダック夢冒険はスクルージおじさんだったし。


悪の魔法使いマーロックのアジトに潜入取材を敢行していた
ドナルドのガールフレンドでありレポーターのデイジーは、
マーロックに見つかり捕らえられてしまった。
それを知ったドナルドは、ジャイロ博士の発明した
テレポートマシンで助けに行こうとするが、マーロックに察知され、
マシンの動力源である「エネルギーボール」を奪われてしまう。
未完成のマシンでなんとかテレポートしたものの、
行き先がコントロールできず、ついたところは山の中。
奪われたエネルギーボールを見つけ出し、
3つ集めれば次のエリアにテレポートできると聞いたドナルドは、
マーロックを倒してデイジーを救うため、冒険に出発するのでした。


……というストーリーがオープニングで説明されます。
冒頭に短いとはいえ滑らかなムービーが挿入されてるのは、
おお!と思いましたね。GBAの底力を感じます。
まあムービー自体は海外で出てたPS版からの流用っぽいのですが。
なんだかかなり多くの機種でマルチ展開されたゲームのようです。
基本的な設定は共通なものの、機種ごとに内容は異なる、らしい。


奪われたはずのエネルギーボールが普通にステージの
道中に落ちてる(置いてある?)のがなんともご都合主義。
まあゲームですからね。ジャイロ博士も
「3つ見つけ出せば次のエリアにテレポートできるぞ!」
といういかにもゲーム的な説明をしてくれます。エリアて。


ドナルドダックに詳しくないし説明書もないので、
ここまでネットで調べた情報で理解を補いながら書きましたが、
キャラ設定とかの詳細は理解してないので、
何か間違ってたらドナルドファンの皆様ゴメンナサイ。
ともかく、愛しのデイジーを助け出すためにドナルドが冒険します。


ゲーム内容はオーソドックスな2Dアクション。
「ダックマウンテン」「ダックバーグ」
「マジカのやしき」「マーロックのしんでん」の4つの舞台が
それぞれ4つのエリアに分かれており、最後の
「マーロックのしんでん」のみ5つ目のエリアがあって、
そこで本作唯一のボス戦となるマーロックとの一騎打ち。
合わせると全17エリア。各エリアそこそこの長さがあるため、
アクションゲームとしてはやや長めのゲーム。
まあGBAのゲームとしては普通か。エリアクリア時とポーズ時に
パスワードが表示されるので、メモっておけば続きからプレイできます。


各エリアには基本的に3つのエネルギーボールが配置されており、
これを3つとも取るとゴールが開いて、それに入るとエリアクリア。
ただし、エネルギーボールはただ取るのではなく、
各ボールに対応した本のようなオブジェクトがどこかにあるので、
それに触れるとカウントダウンが開始され、
ゼロになる前にボールに触れないと取得できません。
間に合わなかった場合は戻って本に触れるところからやり直し。
序盤は制限時間に余裕がありますが、
終盤ではかなり急いで取りに行かないとボールが取れないところも。
ちょっと面倒くさい要素。


ちなみに、各ステージの3つ目のエリアだけは、
熊やら大岩やらに追いかけられる半強制スクロール面になっていて、
エネルギーボールがなくそのままゴールに入ればクリアになります。


各エリアは長めですが、四角いロボ?メカ?のようなものが
要所要所に配置されており、これが中間ポイントになっていて、
そこまで到達すれば、ミス後はそこから再開となります。


ステージ分岐や隠し面などのない一本道のゲーム進行ですが、
エリアクリアのたびにエリア選択画面に戻るので、
前のエリアには自由に戻れます。


操作方法。
十字キー左右で移動、下で伏せる。伏せ移動も可能。
Aボタンでジャンプ。2段ジャンプもできます。
2段目は高度が低いので過信は禁物。
Bボタンでパンチ。かなり射程が短いです。
ザコ敵は全て一撃で倒せるので、敵の方に移動しながら殴るのが吉。
敵は踏み付けることでも倒せます。
Rボタンでダッシュ。これが特徴的で、
Rをチョンと押すとダーッとドナルドが走っていき、
もう一回押すと(または十字キーを逆に入れると)止まります。
押してる間走るとか一定距離走るとかじゃなく、
「もう一回押すまでずっと走り続ける」という動作は、
同種のゲームではなかなか珍しいのではないかな。
ダッシュ中に攻撃・ジャンプ・伏せいずれも可能です。
伏せると伏せダッシュ(!)になる。
Lボタンは、押してる間十字キーで視界を動かして周囲を見渡せます。
と言ってもあまり広範囲を見られるわけでもなく、
その上Lを押さずに通常状態でも上下キーである程度視界を動かせるので、
あまり役に立つ印象もない機能ですね……。


アイテムについて。
エネルギーボールと本については上に書きましたが、
他にはソフトクリームっぽい体力回復アイテムと、
ドナルドマークの1UPと、それから「星」が主なアイテム。


本作は最大体力が2しかないので、ソフトクリームは
マリオでいうキノコや魔界村の鎧みたいな位置づけですね。
体力が減っていないときは触れても取れないようになってるのが親切。
ちなみに本作、画面上に体力ゲージ等の表示がないですが、
減っている時はドナルドの表情や歩きモーションが変わり、
少し怒っているような感じになるので、そこで見分けます。


「星」は、マリオのコインみたいに100集めると1UPなアイテムですが、
通常の黄色い星のほか、黄色5個分の青い星や10個分の赤い星も
結構たくさん出てくるので、頻繁に残機が増えます。


画面右上に現在の星の数が表示されてて、これが100に達すると
1UPなのですが、それとは別にエリア内での取得数もカウントされてて、
ポーズ画面で確認できます。エリア内の星を全部集めると、
選択画面にあるカード?のようなものにドナルドマークが付きます。
これが本作の収集要素。
タイトルメニューから行ける「ギャラリー」は最初16枚のパネルで
覆われており、各エリアで星を全部取るごとに、このパネルが
1枚ずつめくられていき、後ろに隠された絵が少しずつ
見えるようになっていきます。ラスボス以外の全16エリアで
全ての星を集めると、全てのパネルがめくられて
1枚の絵が完成するというしくみです。
周到なことに、コンプ前は各パーツの位置がシャッフルされていて、
たとえ16枚中15枚をめくったとしても、最後の一枚をめくるまでは
絵の全貌が分からないようになっています。


そんなわけで一通りプレイしました。
ダッシュの仕様とかエネルギーボールの取り方とか
ちょっと変化球な部分がありつつも、
プレイ感としては非常にオーソドックスな2Dアクション、
といった内容ですね。ディズニーゲーの例に漏れず、
グラフィックやアニメーションの質もなかなかのもの。


一方で、背景と地形の区別がつきにくい部分があったり、
画面が狭くて「落ちてみたら針だった」となりがちなところや、
当たり判定のわかり辛さなどもあり、
細かい部分の作りの粗さが惜しいなーといろんな面で感じますね。
開発を担当したのはUBIの上海スタジオらしいのですが、
さすがに当時の任天堂他の一流メーカーの開発力には
今一歩及ばなかったのかなーといったところ。


難易度に関してですが、前半はそれほど難しいところはありません。
後半「マジカのやしき」以降は結構難しくなってきますが、
中間ポイントも多く、残機も増えまくるので、
2Dアクションに慣れた方ならクリアまでは行けるかなと思います。
ただ、星をコンプしてギャラリーを完成させようとすると、
後述の仕様のせいでかなりの苦労を強いられるのが困りもの。


攻略について。
通しノーミスクリアまでなんとか達成しましたが、
ノーミス最大の壁は、「マーロックのしんでん3」でした。
後ろから大岩が追いかけてくる半強制スクロール面ですが、
この面は、どう動けばいいかのガイドとして
星が並んでるところがほとんどですので、とにかく実直に
「星が並んでる通りに動く」のがコツ……ですかね。
ジャンプしなきゃならないところは、
胴体で星に当たるくらいのタイミングで跳ぶのがベスト。


あとは……、マジカのやしきのシャンデリア落下後の炎は
待ってれば消えるので、急いで進まずに待った方がいい場所もある。
鞭を振ってる敵は何故か鞭部分に判定がないようなので
ギリギリまで近づいても大丈夫。
(でも殴るときは背後からじゃないと食らうので注意)
自キャラの攻撃動作中に敵を踏んでも踏み付け判定が発生せずに
逆に被ダメすることがあるので気を付ける(バグ?)。
憶えておくといいのはそのくらいですかね……。


問題の星集めに関してですが、
どのエリアにも特に隠し部屋とかはないので、
配置されてる星を全部取るのは別に難しくありません。


難儀するのは敵を倒した時に出る星。
これも取得数にしっかりカウントされるんですが、
敵を倒すと3つの星がバラっと横に大きく飛び出て、
ゆっくり上昇して上の方に逃げていくんですよ。
この挙動がクセモノで、横に飛び出る都合上、壁際で敵を倒すと
星が壁の向こう側に出て行ってしまって取得不可能。
また、出た星は上に逃げるので、ジャンプの頂点付近で
敵を倒した場合も取得が困難になります。


で、一度取り逃してしまうと、いったんスクロールアウトさせて
その敵を再配置しようが、わざと死んで再開して仕切り直そうが、
取り逃した星は復活しないので、エリアに入りなおして
最初から集めなおさなければならなくなるという鬼仕様。


特に難しいのは2-3、リスを追いかけるエリアですかね。
他の半強制スクロール面は、後ろから何かに追われて
逃げるシチュエーションなんですが、このエリアだけは、
開始と同時にリスが逃げていき、それを追うという逆の展開。
画面外に逃げられて5秒経つとドナルドは死ぬ。何故……。


で、この面は配置された星とザコを倒して出た星を
全部取っても131個中116個にしかならないんですよね。
じゃあ残りの15個はどこにあるのか?
これ最初気が付かなかったんですが、答えは、
「リスを殴って星を吐かせる」です。うーん暴力的……。
一回につき3個の星を吐き出すので、5回殴れば全部取れます。
逃げていくリスに追いつくのがなかなか大変だったのですが、
攻略法としては……ひたすら何度も挑戦するしかないかな……。


まあそんな感じで、星を全部取ってギャラリーも全開放、
めでたくコンプリート達成まで頑張ってプレイしました。
ふう……。
いろいろ書きましたが、総合的には、まあ良くも悪くも
普通の2Dアクション、と言えるのではないでしょうか。


最後に、残機99&星全取得でギャラリー完成済のパスワードを書いておきます。



↑『47F76DXR』です。
これからプレイしようって方がいるのかは分かりませんが、
もしいらっしゃいましたら活用していただければ。
以上、ドナルドダックアドバンスでした。