アクロバットキッズ

GBAの「アクロバットキッズ」をプレイしました。
2002年発売、発売元は、えーと……
「メトロ・スリーディジャパン」聞いたことないな……。


海外SNESGenesisで93年に発売された「Aero the Acro-Bat」
というゲームの移植で、なんでも海外では当時結構人気だったらしく、
続編やスピンオフ作品も作られたそうなので、
「これなら日本でも売れるやろ!」……と考えたのかどうかは
定かではありませんが、GBA版は満を持して日本上陸。


その際に、パッケージには日本人受けを狙った
かわいいキャラの絵が描かれましたが、
ゲーム内では言語が日本語に翻訳されただけで
キャラの絵は海外版から一切変更されなかったため、
「なんやこのバタ臭いキャラは!パケ絵と全然違うやんけ!」
と、「パッケージ詐欺」の汚名を被ることになってしまった
悲運のゲームです。



まあ今回私が購入したのは裸カートリッジなので、
その辺は各自画像検索等で確認していただきたく。


あと、海外でSNESGenesisで出たときはサンソフト
発売元だったらしいんですが、GBA版は
どうもサンソフトは関わってない?のかな。
タイトル画面の前に3つくらいロゴが出るんですが、
メトロスリーディのロゴと、開発会社と、
それとは別にキャラの権利持ってるところ?
うーん込み入ってますなあ。


説明書は持ってませんが、ストーリーは
コミック風のオープニングデモで説明されます。


金持ちの悪ガキ「エドガー」は、ある日サーカスで
悪さを働いて追い出されて出入り禁止になり、
逆恨みでサーカスを恨むように。
やがて成長して歪んだ大人となったエドガーは、
行方不明になった家族の財産を相続して金と権力を手に入れ、
その力でこの世界をメチャメチャにして
サーカスに復讐しようともくろむ。


そして、エドガーにより仲間やガールフレンドを
さらわれた町の巡業サーカスの人気者、
クロバットの「エアロ」は、みんなを助けて
エドガーを倒すために、今立ち上がるのだった!


……というストーリー。
いくらかツッコみたいところがあるんですが、
たぶんこれ説明書だともっと分かりやすく
説明されてるんだろうなあ。エドガーの家族は
オープニングデモだと「行方不明」としか説明されませんが、
これやっぱエドガーが殺したんですかね……。
なんかエドガーは見るからに異常者って感じだし……。



↑このジャイアンみたいなエドガー少年が……。



↑立派なヴィランに成長。



↑これが主人公のエアロ。がんばるぞ!
クロバットとbat(コウモリ)をかけたキャラクター。
クロバットって体型じゃない気がしますが、
ゲーム中のドット絵はもっとスマートです。



↑ゲーム中のグラフィックはこんな感じ。
日本版でパケ絵詐欺とか言われる以前から
オープニング詐欺だったのだ……。


ゲーム内容は2Dアクション。
キャラや操作感から察するにソニックの影響が強いのかな?
4つのステージで、それぞれが5つのアクト(ステージ3だけ4つ)に
区切られており、基本は全19面と言ったところでしょうか。
それとは別にボス戦やボーナスステージがある上に、
マップがけっこう広めな面が多いので、
1周するのに1時間以上かかるボリューム。
各アクトには中間ポイントが複数設置されてます。


前半のステージでは、単純にゴールに向かうだけでなく
「星マークの足場を規定数壊す」「リングを規定数くぐる」
などのクリア条件が課される面が多いですが、
後半はなぜかそういうステージは少なくなります。


操作方法。
十字キーで移動としゃがみ。Aでジャンプ。
空中でAを押すと斜め上に回転体当たり。
攻撃の他に2段ジャンプのような使い方もできます。
下を押しながらだと斜め下になります。
スターを持ってる場合はBボタンで正面に星を発射して攻撃。
空中でRボタンを押すと少しの間滞空。
押しっぱなしでなく、一度押すだけでそこから一定時間滞空します。


ロープの上に立ってる状態でRボタンを押すと、
ロープの下にぶら下がります。もう一度押すとロープの上に戻る。
ただし、ロープが水平になってる場所じゃないとぶら下がれないようです。
斜めになってるロープの上でRを押しても何も起きないので注意。
それ意外の地上では、Rボタンを押しながら十字キー
画面をスクロールさせて周りを見渡すことができます。


アイテムについて。
Aマークのアイテムを取ると体力回復。
体力は4から始まりますが、最大値は5。
星を取るとスターが増えます。前述のようにBで発射できるほか、
アクトクリア後に精算されてスコアになります。
ちなみにこの星はひとつにつき所持数が5増えます。
Bマークのアイテムは、取るとエリアクリア後にボーナスステージ。
稲妻マークのアイテムは、取ると空中で2回まで
回転体当たりできるようになる。これ結構な便利アイテムですが、
ミスか面クリアでなくなります。


あとは……主人公の顔のアイテムが1UP、残り時間増加の時計、
一定時間自由に飛べるアイテムに、一定時間無敵になるアイテム、
着地まで落下がゆっくりになるパラシュート……と、
豊富なアイテムがありますが、まあこの辺はすぐに分かるでしょう。
上記以外の食べ物は得点アイテムです。


というわけで、一通りプレイしました。
クロバットという設定だけあって自キャラが軽快に動きますし、
攻撃と2段ジャンプを兼ねた空中移動アクションで
敵を蹴散らしつつ自由度の高い動きができるので、
動かしてて楽しいゲームですね。


一方でステージ構成の方は、若干冗長かなと思えるところもあり。
1周に1時間以上かかるのはまあいいんですが、
1ステージに5アクトも必要だったのかとはちょっと思います。
初代ソニックだって3アクトですからね。
一応それなりにどの面も差別化はされてるんですが、
障害物に当たったら即死の強制スクロール乗り物面を
最低でも3回やらなきゃならないのは、さすがに冗長かなと。
「最低でも」というのは、特定の面でボーナスアイテムを取ると、
ボーナスステージという名目で
また似たようなステージが出てくるんですよ。
それはもうさっきやったでしょ!?


不満点はそのくらいかな。
ギミックは自キャラを中に入れて発射する大砲や
トランポリン、ターザンロープ等、
定番なものやソニック風のものが多い印象ですが、
3-3のバンジージャンプは変わり種で、オッと思いましたね。
なかなか楽しいゲームでした。


そうそう、もう一つ書いておくと、
GBAのゲームの例に漏れず本作もバッテリーバックアップ搭載で、
アクトクリアごとに自動でセーブされます。
何度かバグっぽい挙動(壁抜けとか)に出くわしまして、
一度それが原因で詰み状態に陥ったんですが、
自動セーブのおかげで一度リセットすれば詰みから抜け出せます。
バグっても安心!
いやバグなんて起きないのが一番いいんですけども。


攻略について。
本作は回復や1UPがたくさん配置されているので、
普通にクリアするだけならあまり難しくないと思います。
上にも書いた強制スクロール乗り物面は
最初は死にまくると思いますが、まあここは
攻略法も何もない、慣れで突破できる面だと思います。


序盤のステージのクリア条件である星マークの足場や
空中のリングは、なんとなくプレイしていると
見過ごしがちなので、慣れないうちは意識して探しましょう。
一応どの面でも、クリアに必要なギミックが隠されていることはなく、
普通にマップ内をくまなく回れば見つかる位置にあります。


ボス戦は3回しかないですが、このうち苦労するとしたら
遊園地のボス、Mr.バブルスかな。


こいつは射程に入った瞬間に高速で腕を伸ばして
掴んでくるのが厄介です。攻略法は、まず左端の足場で待機して、
ボスが正面に来るくらいのタイミングで、すぐ右下の足場に降りる。



するとボスの腕は空振りするので、
その隙にボスの鼻に攻撃してダメージを与えます。
腕が伸びてる最中はダメージを与えられない仕様のようですので、
腕が縮むと同時くらいにアタックしましょう。
これを繰り返せば倒せるはず。


そんな感じでノーミスクリア達成しました。
樽に入って転がる面(3-2)が安定しないので、
ややまぐれ感がありますが、まあノーミスできたので良し。


クリアすると2周目が始まります。
針や一部のトラップが即死になってるのに加え、
星を取ってもスターが一つずつしか増えないなど難易度アップ。
何度か死にながらクリアしましたが、ノーミスは難しいかな。
私はここまでにしておきます。


どうもネット各所の情報を見る限りでは、
移植元のSNES版はザコに耐久力があったり
最初から針が即死だったりして、GBA版よりも難しいようで。
GBA版はほかにもステージ開始前にクリア条件を説明するデモが
追加されてたりして、いろいろ調整・改良されてたようですね。


以上、アクロバットキッズでした。
いいゲームだった。