魔神少女(3DS版)

初代『魔神少女』をプレイしました。
SwitchやSteamでリメイク版も出ていますが、私がプレイしたのは最初の3DS版。


魔神少女 -Chronicle 2D ACT- | ニンテンドー3DS | 任天堂
https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000024496


魔神少女-Chronicle 2D ACT- 公式サイト
http://insidesystem.heteml.net/mjsj/


『魔神少女 -Chronicle 2D ACT-』が正式タイトルらしい?
2014年リリースのインディー2Dアクションで、
INSIDE SYSTEM開発、フライハイワークスから発売。


当時から気にはなりつつも、この手の女の子がたくさん出てくるノリに
どうも苦手意識があったので今まで手を付けずにいたのですが……
しかし時は流れ、私も色々なゲームをプレイして経験を積み、
苦手意識も薄れてきたかなということで、
3DSが終わる前にプレイしておこうと、200円セールをやってる時に買いました。



人間族でも魔法が使えるようになる「シェガー」という鉱石の力で発展している世界。
何者かの手により、国中のシェガーが奪われるという事件が発生した。
魔の力を管理する神である主人公「ジズー・オリンピア」は地上に降り立ち、
シェガー消失の謎を追う……というストーリー。


「ジャンル:クロニクル2Dアクション」と公式サイトなどに書いてありますが、
ゲームシステムは、ざっくり言うと「ロックマングラディウス」。

ゲーム開始するとステージ選択画面になり、
6人のボスのステージからひとつを選んでプレイ。
クリアするとスキル(特殊武器)ゲットで再びステージ選択。
6面ともクリアすると、新たなステージが追加されて最終局面へ……という、
まんまロックマンな流れでゲームが進行します。

ステージ選択画面から、ライフや初期残機数などを強化できる
「グロウパート」にも行けます。ロックマンにおけるライト博士の研究所的な要素。


ステージ中では、敵を倒すと「トレース」という小さなアイテムというか
エネルギーのようなものが自動取得され、
画面下にあるゲージ兼強化スロットに貯まっていきます。

強化スロットには「SPEED」「WING」などがあり、
該当のところまでゲージが貯まっているときに強化ボタンを押せば、
「SPEED」なら速度アップ、「WING」なら滞空能力ゲットor強化、
といった具合に自キャラを強化していけるという、
要するにグラディウスのパワーメーター式のパワーアップ。
無難な順番で自動でパワーアップしてくれるオート設定にもできます。

被ダメするとゲージが減る仕様で、
クリアやミスによりパワーアップ自体もリセットされます。
強化スロットによるパワーアップは他のステージに持ち越せない仕様。



以下感想。
アクションゲームとしてはロックマンクローン感が強いですが、
ステージは割とあっさりめな作りで、中ボスとか大掛かりなギミックとかはなく、
軽めのギミックひとつ(と配置ザコ)だけで構成してあるようなステージが多い。
難度もそう高くなく、あまり長くもなく、
慣れればいい具合にテンポよく進んでいけます。


一方、ボス戦はだいぶ手強く感じましたね。

パワーアップがグラディウス式なのはいいんですが、
死んだらパワーアップが剥奪されるとこまでグラディウス準拠なので、
ボスで死ぬとかなり厳しくなる印象です。


さらにこのゲーム、「回復アイテム」が存在しない。
一応、難度EASYにすると回復アイテムのハートが出てくるようですが、
アクションゲームに慣れてる人は普通NORMALから遊ぶでしょうし
自分もそうでしたので、最初はちょっと面食らいました。
ステージ道中で食らったらもう回復できないのでボス戦が厳しくなり、
さらにボスで死ぬとパワーアップ剥奪でよりいっそう厳しくなる、
という嫌なコンボを食らうことが多く、
ボス戦の立ち回りやパターンを確立するまで結構な苦労を強いられます。


ロックマンの特殊武器にあたるスキルを使うと、
画面下の強化スロット兼用のゲージを消費するんですが、
この仕様もあんまりいい効果を生んでない気がしましたね。
強化とスキルという2つの機能が同じゲージを食い合う都合上、
パワーアップ直後はゲージがゼロになるのでスキルが使えないし、
スキルを使うのにも心理的抵抗ができてしまう。


おまけに被ダメでゲージが減るのも、ボス戦をいっそうキツくしている感じ。
持ってるスキルを一通り試して弱点武器を探そうとすると、
スキルを使う前にゲージが空にならないよう被ダメせずに戦う必要があり、
でも被ダメせずに戦えるならそもそも弱点武器いらんのでは?
というツッコミがプレイ中に脳裏をよぎりましたね……(笑)


いろいろ書きましたがボスのパターン自体はよくできていて、回避が熱い。

やり込むと通常ショットでもあまりダメージを受けずに
ボスに勝てるようになり、上達が実感できる作り。
ボスの弱点武器となるスキルも、単に大きいダメージを与えるだけではなく、
ボスの弾を消したりなど防御用途にも使えるようになっており、
当て方や使いどころを把握できるようになると大いに役に立ちます。

ただ、一部のボスの攻撃に、パワーアップ状況によっては
回避困難だったりするものがあるのは、ちょっとどうかと思わなくもないかな。


あとは、動き回るボスが少なくて、その場から動かずに多様な飛び道具や遠隔攻撃で
攻めてくるボスが多い点に、ほんのり東方的弾幕STG的な文脈を感じたりもしました。
制作者はもともと東方二次創作ゲーを作っていらした方らしいので、
ボスが全員女の子で戦闘前に長めの会話が発生するところまで含めて、
さもありなんという感じでしょうか。


いわゆる実績のような「プレイングレベル」というシステムもあり、
ボスにノーダメージで勝ったり、ノーミスクリアや無強化クリアなど、
多彩なお題のクリアを目指すことで自然に上達していけるほか、
達成すると設定資料のような画像や開発裏話的なテキストなど、
インディーゲームらしい(?)特典を閲覧できます。


微ネタバレですが公式サイトとかにも普通に書いてあるので書いちゃうと、
一度ゲームをクリアすると、グロウパートとは別に
「新規ゲーム開始時の初期状態を」強化できる「シェガーショップ」がアンロック。
高難度なプレイングレベルや最高難度のLUNATICは
これで自キャラの能力を底上げしてクリアしてねという作り。

また、もう一人のプレイアブルキャラである「リーバ」も同時に解禁。
攻撃は高威力だが初期状態では射程が非常に短いというピーキーな性能で、
ジズーとはまた違ったプレイ感覚で楽しめます。

ステージ数こそ多くないものの、上記のプレイングレベルや
複数の難度設定もあるので、400円という価格に対して
だいぶ長く遊べる作品と感じました。


調べるとやはりというか、粗削りに感じた部分は
続編で改良されてたりもするらしいので、
続編もそのうちプレイするかもしれません。
楽しませていただきました。



最後に、攻略情報として6ボスの弱点武器だけメモっておきます。


クリンスィーの弱点:ディバイドアイス(アルから取得)
アルの弱点:アッパートルネード(ストイから取得)
パぺルネの弱点:サークルクロン(ソラから取得)
ソラの弱点:バウンドリング(ブラッドから取得)
ブラッドの弱点:ダイアミサイル(クリンスィーから取得)
ストイの弱点:グラウンドインパクト(パぺルネから取得)


いわゆるワイリーステージにあたる最終2面のボスは、
どうやら弱点らしい弱点はない様子?

あと大事な点として、ボスは本体に接触判定がない(触れても食らわない)ので、
それを前提にパターンを作りましょう。

以上、魔神少女についてでした。いいゲームだった。