ボンバーキング

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ファミコンの『ボンバーキング』をプレイしました。
ボンバーマン』『ボンバ―ボーイ』をプレイしたのが一昨年の年末。
シリーズのミッシングリンクたるこの『キング』も
そのうちやっときたいなと思ってましたが、この度ようやく手を付けた次第。


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87年ハドソン発売。開発はハドソンの他にエイコムが関わっているとか。
ミッシングリンクとか書きましたが別にシリーズからハブられてるわけでもないのかな。
しかしシリーズ他作品とかなり異なるシステムにより、別枠で語られることも多い印象。
元はボンバーマン関係ない別の企画だったとのウワサも聞いたことがありますが……。
でも実際やってみるとボンバーマンのエッセンスもそれなりには感じる。


惑星アルタイルに侵入した異次元生命体を倒し、
平和と緑豊かな大地を取り戻すため、
戦闘用アンドロイド「ナイト」がアルタイルに降り立った……というストーリー。


ストーリー自体は簡素ですが、めちゃめちゃカッコイイことでおなじみの
メインテーマの歌詞でもそのストーリーについて歌われており、
いやが上にもテンションが上がります。Go for break out! 駆け抜けろ!
最初のステージをクリアするとタイトル画面からカラオケモードで歌詞が見れます。


ゲーム内容。
主人公の「ナイト」を十字ボタンで上下左右(と今作は斜めも可)に動かし、
Bボタンで爆弾を設置してブロックを壊したり敵を倒したりして進むのがメイン。
ただし爆弾の性能はボンバーマンのそれとは大きく異なり、
上下左右と斜めの1マスの範囲にダメージを与えるものとなっています。
上下左右のブロックは1発で壊れますが、斜め位置のブロックは半壊状態となり、
完全に壊すにはもう一発当てなければならない。
爆弾は有限で、ザコを倒すと出るアイテムで1発増えるほか、
ブロックからランダム出現の爆弾パネルでも10発補充。
どのステージにも無限湧きかつ地形無視で飛んでくるザコがいるので、
爆弾切れを理由に完全に進行不可能になることは基本的にはないですが、
地形によっては敵を倒しづらい場面もあり、なかなか補給できずに立ち往生することも。
他にも今作の爆弾は、爆発までの時間がごく短い、障害物判定もなくて上を歩ける、
設置と同時に自動で一歩下がる……と、使い勝手もボンバーマンとはだいぶ違います。


シリーズおなじみ爆弾による自爆も健在で、今作はライフ制ですが
自爆ダメージがバカ高いので、初期状態で自爆すると即死。
上記の爆発までの時間の短さもあって、慣れないとすぐ自爆、慣れても気を抜くと自爆、
とにかく最初から最後まで自爆死の危険が付きまとうのが大変で、
これを主因として「クソゲー」とされることもある……ように思います。


Aボタンを押すとショット(公式名称は「ビーム」?)を撃って攻撃。
低威力で最初は射程も短いものの、ザコ相手ならメイン兵装として使えます。


これらの爆弾とショットを駆使して進み、ステージ右端のゴールにたどり着くのが
通常ステージでのクリア条件。
ステージは右方向へのスクロールのみで後戻りはできない仕様。
また、ゴールに入るにはゴール近くのブロックに隠された「カギ」を取る必要があり、
他にも道中に隠された「秘宝」というアイテムを取らないとループするステージや
アイテムで明るくしないと地形が見えない暗闇ステージなどのギミックも存在。
道中の階段や画面の一番上の入り口(通常地形に見えて壊せる場所がある)から
アイテムが取れるボーナス部屋に行けたりもします。


上記以外にも多様なアイテムがありますが、種類が多いので
個別の説明はWikipediaに任せます。→(Wikipedia:ボンバーキング
取った瞬間に効果を発揮するものと、ストックしてセレクトボタンのメニューから
使用できるものに大別できますが、カギや秘宝以外では
ランプ、ウォータープルーフ、エキストラ、
キャンドル、ハイパーミサイル……あたりが大事かな。


ライフ制で、ちょっとやそっと敵に当たっても問題ないくらい
ライフ量に余裕がありますが、自爆と一部の敵の攻撃だけやけに被ダメ量が高く、
また時間経過でも減っていくので油断は禁物。
スコアによって上がる「レベル」の概念もあり、レベルが上がるとライフが上がる……
らしいのですが、パッと見ライフ表示は変わらないので、
どっちかというと防御力が上がる感覚に近いように思いました。


数ステージごとに「ピリオド」という単位で区切られており、
いくつかのピリオドではボス戦もあります(ないピリオドもある)。
ピリオドクリアでショップに行けて、溜めたメダルアイテムを通過として買い物。
8つのピリオドで20以上ステージがある、当時のアクションとしては長いゲームで、
ゲームオーバーになってもタイトル画面からコンティニューすれば
アイテム所持量が減らされた上でピリオド最初から再開できますが、
セーブやパスワードはないので長丁場なのがたいぶキツイ。


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ボス戦


そういうわけでクリアまでプレイしました。感想といたしましては……
爆弾でブロックを壊しまくって進んでいく爽快さはあるし、
各種アイテムを駆使して進んでいくのも楽しいので、
序盤だけなら割と楽しめるゲームになっていると思います。
序盤だけは。


ステージ中に隠されたカギや秘宝は、地形から推測できる場面もあるにはあるものの、
多くの場面ではほぼノーヒントで探し回らなければならず、
さらに通常地形に見せかけた壊れる壁を探して
壊さないと進めないステージも多くて、だいぶ面倒。

暗闇ステージではランプを持ってることが超重要で、
これがないと地形が見えずフラストレーションがたまりまくって何も面白くないので、
ボーナス部屋かショップでしっかり取っておく必要がある。


それらの事情に加えて爆弾切れ回避や特定の敵への対処のためもあり、
クリアを目指すとどうしてもアイテム収集を意識して進める必要があるのですが、
そうするとアイテムが手に入りすぎて早々にゴリ押し展開になってしまうのが
ちょっとどうかと思うところ。

E缶的な全回復アイテムであるエキストラもしこたま手に入ります(上限99個)し、
中盤以降は無限湧きザコが絶え間なく飛来&弾発射してくる場面が多く、
ボスの方々も著しく回避困難な攻撃を普通にしてくる奴が多くて、
全体的に物量でゴリ押しするゲームにどうしてもなってしまう印象です。


後半はステージ内のブロックの敷き詰め密度も高すぎで、
延々とブロックを壊し続けて延々ノーヒントの秘宝とカギを探し続けるという、
アクションゲームとしてはだいぶ辛い展開が延々と続く感じ。


また、ゴリ押しゲーとは言いつつも自爆するとすぐ死ねるので、
プレイ時間が長引いて集中力を欠くとウッカリ凡ミス自爆でタイトル画面に戻され
プレイ継続意欲に相当のダメージを負うあたりもウンザリポイント。


「ステージ多すぎ」「ブロック敷き詰めすぎ」「アイテム手に入りすぎ」
「爆弾と一部の敵の攻撃の被ダメが極端すぎ」と、
とにかくいろんな部分で匙加減を間違えたようなゲーム、
という感想にどうしてもなってしまいますね……。


基本部分は悪くないので、もう少し色んな部分がまともに調整されていれば……
と思うんですが、それを突き詰めると結局後のボンバーマン作品になっていくのかな。
あるいはGB版の『シナリオ2』か。
シナリオ2はWikipediaを見る限りでは順当に改善されている内容のように
読み取れますが、これもいつかプレイして確かめたいですね。


というわけで、最終的にノーコンクリア達成しましたが、いやはや大変なゲームでした。
攻略に関しては、やはり異色作とはいえ有名シリーズ作品ゆえか、
良質な攻略サイトが複数存在するようですので、
基本的にそちらの方をご参照いただければよいかと思います。
ノーヒントアイテム探しが辛いゲームなので、攻略見ながらなら
だいぶクリアしやすくなると思います。自分はちょっとチラ見しました。


アイテム所持数を増やす「泉」に入れば早くアイテムが貯まるので、
あとは後半、とにかく貯め込んだアイテムを惜しまずじゃんじゃん使うこと。
エキストラは50も貯まったらどうせ使い切れないので、
ライフが半分切ったら遠慮なく使っていく。そうすれば凡ミス自爆即死は回避できるし、
敵の高威力ミサイルが不意に飛んできても耐えられます。


ボス戦は、爆弾よりもミサイルの方が戦いやすいボスがいる上、
終盤のステージは爆弾を大量消費せざるを得ない構成になってて
ボス戦時に爆弾が尽きることも考えられるので、
各種アイテムの使用も視野に入れていくべし。
全体攻撃のフラッシュとメガトン爆弾もちゃんと効きます。
ショットでも一応わずかにダメージを与えられるようなので、適度に当てていく。


そんなところでしょうか。
以上、ボンバーキングについてでした。