『忍者じゃじゃ丸 コレクション』と『じゃじゃ丸の妖怪大決戦』

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『忍者じゃじゃ丸 コレクション』を買いました。
Nintendo Switch版、2019年12月12日にシティコネクションから発売。
最新ハードのパッケージソフトを買うのなんて何年ぶりでしょうか。
3DSのShinobi3D以来かな……新ハードは忍者とともに。
ダウンロード版もあるようですが、自然とパケ版をポチってました。


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楽天ブックスで買ったので、特典でファミカセ風デザインのマグネットが付属。
サイズも実際のカセットに合わせてあるようです。
しかしレトロゲー趣味の人が買うであろう商品の特典がマグネットだと、
ディスクカードとかの近くに置いちゃって磁気でアレしないかとか
ちょっと無駄な心配をしてしまう……
いや自分はディスクゲー持ってないので本当に無駄な心配なんですが。


公式サイト
https://ninja-jajamaru.com/jp/


『忍者じゃじゃ丸 コレクション』は、タイトル通り
忍者じゃじゃ丸シリーズのコレクションで、
ファミコンで出たシリーズ5作品に加え、
完全新作の『じゃじゃ丸の妖怪大決戦』が収録されてます。

過去作5つ+新作 という構成だとGBAの『じゃじゃ丸Jr.伝承記』を
思い出すところでありまして、実際ゲームセレクト画面が
伝承記のパッケージデザインを彷彿とさせるレイアウトなのですが、
これは狙ったのか偶然似たのか微妙。


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ゲームセレクト画面


コレクション収録の過去作品は、ちょっとプレイしてみましたが、
巷で言われている通り、音関係の再現度があまりよろしくないですね。
銀河大作戦、本来あるべきダッシュ時の「ボシュッ」っていう音がしないので、
アクションの気持ちよさ半減という感じ。ステージによってはBGMもおかしい。
公式では今後のアップデートでの改善が予告されています。


……そう、最近のゲームは「アップデート」があるんですよね。
この記事は2020年2月時点のVer.1.1をプレイして書いてますのでご留意ください。
市販ゲームの記事でバージョン表記が必要になるとは、
つくづく時代も変わったなと感じますね……。


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おそらく本作のメインである新作『じゃじゃ丸の妖怪大決戦』について、
一通りプレイしましたので、ここからはそれについて書きます。


妖怪大決戦は、基本操作が移動とジャンプと攻撃だけのシンプルなシステムで、
縦横にスクロールするマップで次々に現れる妖怪たちを倒していき、
全て倒すとステージクリア、という内容の2Dアクションゲームです。
初代じゃじゃ丸くんをベースとした作りで、
グラフィックも初代と「大冒険」からの流用が主ですが、
プレイで貯まっていくポイント「ジャレコイン」が特定量に達するたびに、
大量のプレイアブルキャラや過去作の資料などがアンロックされていくという、
アクション以外の部分は多分に現代的な作り。
他ハードにおけるいわゆる「実績」「トロフィー」的なフィーチャーである
「功績」も、140個もの項目が用意されてます。


アクション部分においても、ジャンプは軌道制御できる上、
下+ジャンプボタンで足場を下にすり抜けられるなど、
現代的というほどでもないにしろ素直な操作性になってます。
ジャンプの高さや滞空時間、攻撃の射程や軌道などは、
キャラによって性能が大きく異なります。


あと、初代じゃじゃ丸同様に敵を踏むと気絶させたりもできますが、
今作は気絶させないと倒せない敵がいない(ピン坊もカクタンも普通に倒せる)ので、
一部の中ボス的デカキャラ以外にはあまり意識する機会はなかったですね。


体力はライフ制になっていて、自キャラも敵も一発では死なず、
アイテムのハートを取ると回復したりもできます。
初代じゃじゃ丸同様にアイテムは足場のブロックを壊すと出現し、
他におなじみのトロッコや透明薬、攻撃強化の手裏剣などもあり。
爆弾は初代では触れると死ぬマイナスアイテムでしたが、
今作では一定時間で爆発し、自キャラはもちろん
爆風に触れれば敵にもダメージを与えるものとなってます。


巻物を取れば、ガマパックンを始めとする強力な忍法が一定時間発動。
巻物の配置は固定で、金色のブロックを壊すと出るようになってます。
あと条件不明ですがジャレコマークが飛んでくることがあるので、
それを取ってもジャレコキャラに変身(!)して一定時間強力な攻撃ができます。


残機の概念はなく、死ぬと即ゲームオーバーで
リトライかステージ選択に戻るかを選ぶ作り。
ステージは、3つのチャプターに分かれており、
それぞれに5~10のシーンで全部で22のステージがあります。
ボス戦もありますが、独立したステージではなく
特定の通常ステージとセットになっています。


全クリ後には「ランキングステージ」がアンロックされ、
ハイスコアをオンラインに登録できる専用のステージがプレイできるようになります。
それから、プレイヤー2人で協力プレイもできるみたいですが例によって未確認。


ストーリーは、一応ある……のかな。
ゲーム内では特に何も説明されませんが、公式サイトの説明なんかからすると、
さくら姫がさらわれているのは確かなようで、全クリすると短い救出デモもあります。
以前の作品との繋がりが薄いのは毎度のことですが、今回もその例に漏れず。
プレイアブルキャラに「じゃじゃ丸の弟」とかいたりして、
やはり設定自体がリセットされてるというか、
上記のジャレコキャラとかも相まって、今回はお祭りゲーっぽいノリですね。
一部のキャラは功績の説明文で裏設定っぽいものを匂わせてたりも。


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功績コンプ


というわけで功績をコンプリートするまでプレイしました。以下感想。


アクションゲームとしては正直言ってB級感が強いというか、
パターン構築や避けたり当てたりといった、
しっかり攻略法を考えてクリアしていく楽しさは薄めだと感じました。

敵の行動パターンもシリーズ初期作品からそう変わっておらず、
画面外から弾が飛んできたり、フラフラ落ち着きのない動きをする敵などもいて、
それでいてステージによっては一度に多くの敵が出たりするので、
避けたり当てたりの立ち回りやテクニックでしっかり「攻略」しようとすると
ひたすら疲弊するばかりになりがち。


初期キャラのノーマルじゃじゃ丸が弱く、このキャラだけでクリアするのは
実質的にハードモードといった感じ。おい主人公!
その代わり、プレイしてるとコインが貯まって強いキャラが
どんどんアンロックされていくので、そいつらをとっかえひっかえ使って、
射程長い&8方向&壁貫通攻撃のキャラでチキンプレイに徹するもよし、
体力多い&攻撃力高いキャラでゴリ押しするもよし、
良くも悪くもカジュアルというか大味というか、
難しいこと考えず好きなようにビシバシ妖怪どもを蹴散らして楽しんでください、
っていう作りに思えます。


そういう作りだけあって効果音はビシバシと気持ちいいし、
ガマパックンを始めとした忍法は演出も派手かつ
大量の敵を一気に虐殺できて楽しいし、爽快感というか、
そういう方面での感覚的な楽しさは十分に持っていると思いました。


難しいステージをムキになって弱いキャラで攻略するより、
色んなキャラを使って色んなステージをプレイしてる時の方が楽しい作りですが、
140個もある功績の達成を目指してプレイしてると
自然と色んなキャラで色んなステージを回ることになるので、
やり込む方は功績解除を目指してみるとより楽しめるんじゃないでしょうか。
まあボスをノーダメで倒せ系とかはちょっと厳しいけど……。


まとめると、
「アクションゲームとしてはB級だけど、時代に合わせて楽しさを盛った作り」
と言えるでしょうか。
時代に合わせて節操なく変化し続けて生き残ってきた
じゃじゃ丸くんシリーズの新作としては、
ある意味で正統派と言えるかも……とか言ったら怒られるかな。

プレイスタイルというか、アクションゲームに対する取り組み姿勢によって
評価が分かれそうで、実際自分は攻略重視の硬派なアクションが好きな方なので、
フラフラ動いて攻撃を当てにくい敵やこちらの性能を考慮せずに暴れるボスに
最初は「うーん……」という感じだったのですが、
まあなんだかんだで最終的にはしっかり楽しませていただきましたね。
アクションゲーム的には洗練されてないと感じる部分もありますが、
総合的にはなかなか楽しめるゲームだと思います。


あとは、ジャレコキャラに変身とかのお祭り要素はまあいいんですが、
そういう作りにするなら、その前にシリーズ過去作からもうちょっと
ネタを拾ってほしかったな、とは思わなくもない……かな。
プレイアブルキャラも20以上いますが、
じゃじゃ丸派生の新キャラと「大冒険」までの敵キャラがメインで、
コレクションとして収録されてるのも含めた他の作品出身のキャラは無し。
伝承記のエンディングで旅に出たじゃじゃ丸Jrは今回も帰ってこなかった……。


あと書いておくべきことは、
イカしたラップのテーマ曲がイカスとか、
収録されてる過去作の資料が大充実でファンは一見の価値ありとか、そのくらいかな。
以上、『じゃじゃ丸の妖怪大決戦』についてでした。いいゲームだった。


根っからのアクションゲーマーなので、コレクション収録作のうち、
RPGの『忍法帳』と『撃魔伝』は未プレイなのですが、
どうやら撃魔伝はアクションRPGのようですので、
そのうちやってみてもいいかなと思ってます。
それでは本日はこの辺で。ありがとうございました。