ゴールデンアックス(メガドラミニ収録 MD版)

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戦斧!
メガドラミニ収録の『ゴールデンアックス』をプレイしました。


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89年セガアーケードゲームメガドラ移植版です。
いわゆるベルトスクロールアクションで、セガのゲームの中では
割と知名度がある方なのではないでしょうか。私は今回が初プレイ。


遥か昔、闇の世界から現れた悪しき巨人の一族は神々に戦いを挑んだ。
だが、神々により鍛え上げられた一本の斧『ゴールデンアックス』により、
巨人たちは力を封じられて再び闇へと追いやられ、戦いは終わったのだった。

長い時の後、神々に代わって台頭していた人間たちの元から、
悪しき巨人の生き残り『デス=アダー』の手により
ゴールデンアックスが奪われた。かくして闇の力は解放され、
その力で人間たちの国を侵略してゆくデス=アダーとその配下。

デス=アダー軍により国や家族の命を奪われた、
『アックス=バトラー』『ティリス=フレアー』『ギリウス=サンダーヘッド』
の3人は、デス=アダーへの復讐を遂げ、平和を取り戻すために、
今、デス=アダーの手に落ちたサウスウッド王国にやって来た。
そして、3人の戦いが始まった……。


……というのがだいたいのストーリー。
例によって公式サイトにpdfで説明書が載っており、
より詳しいストーリーや各キャラの設定などが読めます。


https://sega.jp/mdmini/soft/golden-axe1.html


説明書に長々と熱いストーリー、良いですね。
いやが上にもプレイが盛り上がるってもんですよ。待ってろデスアダー!


あとどうでもいいけど、「戦斧」と書いて「ゴールデンアックス」と読み、
アックスという名の主人公の武器が剣なのは、矛盾塊感があるというか、
なんか噛み合ってない感じがして味わい深い。どういう経緯でこうなったのか。


ゲーム内容は、全8ステージのベルトアクション。
アーケード版からステージが増えてるらしいですが、
各ステージの長さが短く、ボス戦のみの面もあるので、
ワンプレイにかかる時間はそれほどでもなく。
たぶんベルトアクションとしては短い方だと思います。


ただ、性能の異なる3人から自キャラを選択できるのに加えて、
本編とは別に、闘技場で敵を倒していくデュエルモードもあり、
ゲームとしてのボリュームはなかなか盛り沢山な印象。


奥行きのあるステージを進んでいくとスクロールが止まって敵が現れ、
それを全滅させると「GO→」の表示が出てスクロールが再開。
少し進むとまた敵が現れ……の繰り返しで進行してゆく、
オーソドックスなベルトアクションのシステムを踏襲してます。
一部の敵が乗ってる乗り物(竜とか)を奪って乗れるのが特徴的。
現代もののベルトアクションでは拾った武器で敵を殴りますが、
ファンタジーの本作は竜を奪って乗り回す!というロマン。
普通に強いので攻略上重要です。


ステージの最後にボス戦があり、終盤以外はクリアすると
魔法の壺と回復アイテムの肉を獲得できるボーナスステージへ。
ライフと残機の併用制。ライフは一見少ない(デフォで3)ですが、
ひとつのライフで複数回の攻撃を耐えられるようになってます。


操作方法は方向ボタンで上下左右の移動。
Cボタンがジャンプ、Bボタンで攻撃。
通常攻撃は連打や敵との間合いによって、
切ったり小突いたり投げたり、ある程度のバリエーションがあります。
方向ボタン左右を2度押しでダッシュし、ダッシュ中に攻撃でダッシュ攻撃。
ダッシュ中にジャンプすると高く跳び上がるハイジャンプになり、
その状態で攻撃を押しっぱなしにすると、武器を下に構えて
強力な「ハイジャンプ切り」で真下の敵を攻撃できます。
ジャンプと攻撃を同時押しすると、後方の敵を攻撃する回転切り。
ギリウスだけは回転切りの性能が大きく異なり、
転がって移動して後方のやや離れた位置を攻撃します。


Aボタンで「魔法」を発動。画面全体を攻撃する、いわゆるボム的なやつ。
アイテムで溜める「魔法の壺」を全消費し、壺の数が多いほど強力な魔法が出ます。
キャラによって溜められる壺の最大数や、必要な数に差異あり。


アイテムは上述の魔法の壺と回復肉の2種類のみ。
シーフというウロチョロしてる小さいキャラを叩くと落とします。
ただし肉はボーナスステージでしか出ないのが、仕様としてはちょい厳しめか。


操作に使うボタンの割り当ては、オプションから変更可能。
他にライフの最大値も変更できます。


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はい、というわけで一通りプレイしました。
ベルトアクション系のゲームをここ数年でちょくちょくプレイしてますが、
殴ったり蹴ったりするやつだけじゃなくて、剣や魔法で戦う
ファンタジー系のもやりたいなと思ったので、今回プレイに至った次第。


本作、ほとんどの敵にダッシュ攻撃が標準装備されてまして、
たとえザコでもうかつに正面に立つと猛然と突っ込んで来ます。
さらにこちらの通常攻撃がリーチ・攻撃力ともに貧弱な上、
連続攻撃中も特に無敵時間とかはないため、
丁寧に軸ずらしから殴ろうとしても他の敵に割り込まれる確率が高い。


最初はムズイな!と思いながら試行錯誤してたんですが、
ダッシュ攻撃・ジャンプ切り・回転切りといった通常攻撃以外の
攻撃手段がどれも判定が強くて一発でダウンを奪えることに気付くと、
グッと楽になった印象です。
ダッシュ攻撃と回転切りはキャラによって性能が違いますが、
高速かつ遠くまで届くティリスのダッシュ蹴りと、
クセはあるものの半ば飛び道具的性能を持つ
ギリウスの回転切り(というか後方転がり切り)は、
うまく活用すれば一部の場面でかなり役に立ちます。


あとは地の利。奥側にくぼんだ地形や、段差の下など、
敵が単体なら一方的に攻撃できる位置取りがあるほか、
敵を穴の近くに誘導して突き落とせば一発で即死させられるなど、
工夫すればするほど有利に戦える地形がそこかしこにあります。


各アクションを活用し、地形を利用し、安定する攻略法を探り、
最初は難しいと思っていた場面をノーダメで乗り越える快感!
すごく正しく「アクションゲーム」してると思いました。


そんなわけで楽しいゲームなのですが、
ラスボスだけはちょっと強すぎるというか、攻略法が見極めにくい気がしました。
護衛のスケルトン2体が非常に硬く実質倒せないほか、
(一応ずっと粘ってれば倒せるが、ノーミス狙いの場合は現実的でない)
ボス本体も反則的な攻撃方法を使ってくるので、正攻法で倒すのは非常に困難。
私も自力安定化は諦め、ネット上の動画を漁って
ハメ殺す攻略法を知ったんですが、それですら割と実行難度が高い。
まあベアナックル(初代)もラスボスはあんまりな強さだったし、
ベルトアクションのラスボスとはそういうものなのかもしれん……。


ということで、ラスボスはあれですが総合的にはとても楽しめるゲームでした。
以下攻略メモとか。



基本的な立ち回りに関しては、
敵の正面に立たないように縦に動いてればそうそう攻撃は受けないので、
そこから隙を見てジャンプ攻撃を基本にして攻めるといい感じ。
余裕があれば、近づいてくる敵に対して回転切りを「置く」ように使っていけば
当てやすく、また威力も高いので効率がいい。
敵のダッシュ攻撃は、ある程度距離が空かないとやってこないので、
それを意識すると、同じライン上に来られても落ち着いて対処できると思います。


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↑敵が単体の場合、こんな感じで奥に凹んだ地形に入ってれば、
敵がそこまで入ってくることはないので安全。
ギリギリまで手前に出れば、こちらの攻撃が一方的に当たります。
回転切りだと他の攻撃より縦方向の判定が強いようなので楽。


ビター系の敵(全身鎧を着てるボス級キャラ)は普通に戦うと強敵ですが、
ダッシュ攻撃をしてこないので、ティリスならダッシュ蹴り、
ギリウスなら後方転がり斬りで射程外から安全に攻撃できます。
竜に乗ってる時も、ダッシュ攻撃がティリスの蹴り同様一方的に当たります。
素の状態のアックスだけは決定打を見出せませんでした。地道に戦うしかない?


3面開幕は敵が出たらすぐに、右側の段差の上の敵に
ジャンプ攻撃を当てれば画面外の橋の下に落とせます。


3面の、扉から出てくる1面ボスの色違い2体は、
場所が狭いので2体同時に相手すると苦労しますが、
直前のザコを倒したあとに急いで進まずに、
1体目が出てから少し戻って左の方で戦えば、
2体目を出さずに戦えて各個撃破できます。


4面、スケルトン1体目は段差に上って画面の一番右上にいれば
段差の上に誘導できるので、入れ替わりに段差を降りれば
下から一方的に攻撃できます。
以降のスケルトンも、段差の下から攻撃すれば無傷で倒せます。
ただし自キャラがギリウスの場合は、通常攻撃が段差の上に届かないので
下からジャンプ攻撃を当てましょう。
あと距離があれば転がり斬りも段差にめり込んで(!)当たります。


5面開幕、最初はまず段差の下に降りて、追ってきたスケルトンが
降りてくるのに合わせて右からジャンプ斬りして画面外に落とすと楽。
次の敵から竜を奪ったら、あとは、あとはボスまで竜を失わずに行くべし。


7面は穴だらけで敵を落とし放題。一番パターン化しがいのある面だと思います。
穴のそばまで引き付けてジャンプ攻撃で落とす、
敵のダッシュを誘って穴に突っ込ませる、などなど、
テクニックを駆使して落としまくれ!


8面、ラスボスはまともに戦うと無理ゲーですが、
開始直後に隙があるので、すぐに近寄って転ばせ、
そこにハイジャンプ下突きで追い打ちを繰り返す……というのが
一応のハメパターンらしいんですが、私の場合、
護衛のスケルトンの邪魔が入ってうまくいかないことが多いですね……。

ボスがごく近い位置にいる状態からダッシュで離れると、
ボスは高確率で地走り弾を放つ体制に入るので、そこで踵を返して
ダッシュ攻撃を当て、転んだところにハイジャンプ下突きで追い打ち。
開幕ハメで殺しきるのに失敗したらこれを狙っていくのがいいと思います。
護衛の骨2体を転ばせて隙を作ってからやりましょう。

画面端では外側に向かってダッシュできない仕様なので、
ボスを画面端に転ばせた場合は、逆方向に一瞬走ってハイジャンプし、
空中で方向転換して下突きを当てる。


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攻略はそんなところでしょうか。
1度だけティリスでノーミスクリア達成しました。
他のキャラでも頑張ればできそうではある。
純ベルトアクションゲーでノーミスクリア達成は初だったと思うので、
やはり本作は同ジャンルの中では難易度は低い部類に入るのかな。


最後に、ここまで書きそびれてましたが、本作は本編のアーケードモードの他に、
「ビギナーモード」と「デュエルモード」が存在します。
ビギナーモードは敵が弱く、魔法の壺消費量が少ない代わりに
3面で終了するという、名前通りビギナー向けのモード。


上の方でも少し触れたデュエルモードは、
闘技場での決闘という設定で1~3体の敵セットを順番に倒していく内容。
残機がなく魔法も使えない代わりに、体力は本編よりタフに設定してある様子。
全12試合。全キャラでクリアしてみましたが、本編より簡単で、
立ち回りの練習といった意味合いが強いように感じました。デスアダーも出てきません。
本編で乗れる場面の少ない赤ドラゴンに活躍機会があるのは良かったかな。
プレイヤー2人で対戦もできるらしいですが未確認。


以上、メガドラミニの『ゴールデンアックス』についてでした。
いいゲームだった。