ふたりはプリキュアマックスハート(GBA)

GBAプリキュアのゲーム2作目をプレイしました。
正式なゲームタイトルが長い。
ふたりはプリキュアマックスハート マジ?マジ!?ファイト de INじゃない』
2005年、バンダイから発売。


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GBAプリキュア2作目が割とガチな2Dアクションらしいのでプレイしたい」
とだいぶ前から思ってまして、それでシリーズ物はなるべく1作目からやるという
自分ルールに従ってパズルっぽい前作をプレイしたのが昨年のちょうど今ごろ。


前作の記事
https://bunaguchi.hatenablog.com/entry/20181220/p1


あれから1年……プリキュアも1年で代替わりするそうですし、
頃合いかと思い、満を持して2作目に手を付けました。
もっとも初代プリキュアは2年やってたそうなので、
今作も主人公は前作と変わらずキュアブラックなぎさとキュアホワイトほのか嬢。
あと新メンバーのシャイニールミナスひかりさん。


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出来たばかりでプレオープン中のテーマパークが、
ザケンナーたち闇の勢力に占拠されてしまう。
なぎさの父がもらってきた招待券で遊びに来ていた
なぎさ、ほのか、ひかりの3人はプリキュアに変身し、
みんなが遊べるテーマパークを取り戻すために戦う!


……というストーリーがフルボイスのオープニングで説明されます。
フルボイスといってもなぎさが一人でナレーションするだけですが、
変身シーンだけは3人とも喋る。多分アニメの変身シーンを再現してる感じなのかな。


ゲームは2D横スクロールアクションがメイン。
前作のようなパズル要素はなく、敵を倒して進んでいくオーソドックスな内容。
「へやのかけら」というコレクションアイテムと、「EXステージ」という
ミニゲームの入り口が各ステージのどこかに置いてあるので、
それを取るために若干探索っぽくあちこち走り回る必要があるかなといった程度です。
「メルヘンワールド」「アクアワールド」
「ジャングルワールド」「ミステリーワールド」
の4つのワールドがあり、それぞれに5つのステージ(うち一つはボス戦)。
合計で全20ステージのゲームとなっております。


テーマパークが舞台ということで、各ステージに1回ずつ、
「アトラクション」という名目で強制スクロールやザコラッシュなどの
変則ルールのエリアが挿入されます。
自分的にはこれがこのゲームの一番の見どころ。詳細は後述。


操作方法。
十字キー左右で移動。結構速く動けます。
はしごやツタは上下で登り降り。しゃがみはありません。
Aボタンでジャンプ。Bボタンで攻撃。
地上でBボタンを連続で押すとコンボっぽく3連撃になります。
空中攻撃も可能で、空中でBを2連打すると、
キックを出しながら前方に大きく移動する「スクリューキック」が出ます。
攻撃はもちろん、移動手段としても活用できるアクション。
あとは、空中で壁に向かってAボタンを押すと「三角とび」。
壁を蹴って反対側に跳びます。
子供向けアクションで三角跳びとは攻めてるな……と最初は思ったんですが、
左右の壁に連続で三角跳びしなければならない場面では、
一度成功するとあとはA押しっぱなしで自動で連続で跳んでくれるし、
それを序盤のキャラのセリフでちゃんと解説もしてくれるので、
なかなか配慮が行き届いてる感じ。
本作、はしごなんかにも重なると自動でつかまってくれたりして、
子供向けにアクション操作難度を緩和してるのが好感持てる作り。


というわけで、単発の立ち攻撃しかできなかった前作から一変し、
割と本格的な爽快アクションといった感じに生まれ変わってます。
さすが既に1年戦い抜いた後の戦士は違うな。ぶっちぎるぜ。


一方、前作であったキャラ交代などの要素はなくなっており、
ステージによって操作キャラは固定です。
キャラにも性能差はなく、グラフィックが違うだけ。
ボス戦は3人で戦いますが、一定ダメージを与えるごとに自動で交代で、
減ったライフもそのままなので実質一人で戦うのと変わりありません。
ワールド2に2回水中面がありますが、どちらもキュアホワイトの担当なので、
水中操作が可能なのはホワイトだけ、というのが一応
性能差といえなくもない……こともないか。水中では上下左右に動けて、
Bで前方に回転パンチしながら突進攻撃します。基本操作に関しては以上。


ステージ中に配置されてる小さいキラキラしたものを取ると
画面右下にストックされ、これが5つ貯まるとライフが1回復。
ひとつで即座にライフを1回復させるハートもあり、
コレクションアイテムの「へやのかけら」を除くとアイテムはその2種類のみ。
ライフは7が最大ですが、ステージ開始時は3から始まり、
補充しながら進んでいく作り。ただしボス戦だけは体力満タンから始まります。
残機制はなく、体力が尽きるとゲームオーバーでステージ選択に戻る。
基本的にペナルティはそれだけですが、そのプレイで部屋のかけらを取ってた場合は、
クリアできずにゲームオーバーになると取ってない扱いになるようです。


ステージ内から行けるミニゲームの「EXステージ」は、
妖精が乗った空飛ぶ乗り物を動かしてトゲを避けていく単純な内容で、
途中に配置されてるキラキラを取った数によって、終了後にライフが回復。
トゲに当たるとキラキラが減りますが死んだりはしない。
ノーダメージボーナスもありますが、本作はスコア要素がなく、
全てライフ回復で支払われるので、ありがたみは薄いかな。
ステージによって「ハンググライダー」「パラグライダー」「気球」の
3種の乗り物のどれかを操作し、種類によって微妙に挙動や操作が異なる。


メインのモード以外に、集めた「へやのかけら」……つまりは家具なんですが、
この集めた家具が部屋に追加されていく「プリキュアのへや」モードと、
本編で発見済のEXステージから自由に選んでプレイする
「エクストラゲーム」モードがあります。
プリキュアの部屋は、クォータービューで表現されたなぎさたち3人の部屋を
見られるほか、家具が揃ってくると、家具のどれかに隠れた妖精を見つけ出す
「かくれんぼ」のミニゲームもプレイできます。
エクストラゲームの方はメインのステージ内のものと同じですが、
環境があれば2人用の対戦プレイも可能……らしいです。競争するとか。


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書き忘れてたけどデータはファイル3つまでのオートセーブ


ということで、収集要素コンプリートと通しノーミスクリアまでプレイしました。
ステージ数が多いので通しは結構時間がかかりますが、
へやのかけらとミニゲームを無視すれば十分可能な範疇かと。
そんなプレイをするのは自分だけかもしれませんが……。


感想ですが、まず何をおいても各ステージに挿入される
「アトラクション」パートが秀逸!ということを言っておきたい。
まず1-1から、「ロープウェイのロープ上に上がって
左右からくる怪物を蹴散らして下で動いてるゴンドラを守る」
っていう熱いシチュエーションをぶっこんできますからね。
ワールド1はオーソドックスな遊園地ですが、ワールド2以降は、
幽霊船で海賊の亡霊と戦ったり、溶岩地帯をトロッコで突っ走ったり、
多彩なシチュエーションで楽しませてくれます。


なんというかこれはもう、舞台をテーマパークにして
「そういうアトラクション(に闇の力が取り憑いたもの)です」って言い張れば
どんな無茶なシチュエーションでもねじ込めると気づいた制作者の勝利って感じ。
冷静に考えると別にゲームとして優れているとかではなく、
むしろ単調なアトラクションもあったりするんですが、
シチューションの熱さで盛り上がれるのはやっぱ強いよなと。
4-2の疾走する馬車とか、あんなのどう考えても血の輪舞のオープニング面でしょ……。
さらに4-4では……おっとこれ以上は自分でプレイして確かめていただきたい。
2Dアクション好きはだいぶニヤニヤできます。


アトラクション以外の部分は、すげえ面白い!ってわけではないですが、
2000年代の作品とあって操作性も洗練されており、攻撃連打も気持ちよく、
堅実に作られている印象ですね。対象年齢の都合上、難易度は低めですが、
終盤は敵の攻撃も激しくなり、トラップも本気出してきてそれなりに手ごたえアリ。
ただ落ちたところにトゲや敵がいて食らうことが多かったり、どっちに行くべきかの
順路がちょっと分かりにくいステージがあったりするのは少し気になったかな。
家具探しであちこち走り回ったりするので、その辺はもう少し気を使ってほしかった感。


ボスも全体的に苦労する点はなかったですが、ラスボスなんかは
低難易度ながらもしっかりパターン作って戦うことで勝てるようになってる好バランス。


ワールド3のボスだけ少し分かりにくかったのでここに攻略法書いとくと、
目が青くなってる時だけ攻撃が通るのは事前の会話で分かると思いますが、
それ以外の時に頭に攻撃当てるとこっちが食らうので注意。
逆に足元にはダメージ判定はないので、ボスが弾を吐きそうになったら
ボスの足に密着していればノーダメージでやり過ごせます。
そんなところかな。面白いゲームでした。


ところで、前作にあったような裏面は今回は無いということでいいんですかね……?
前作はコレクション要素コンプで高難易度の裏面が解禁されましたが、
今回はコンプしても特に何も出てこず。
集める家具の数が、なぎさが12個なのに対してほのかとひかりが11個ずつしかなく、
本当にこれで終わりなんか?……という疑問が無きにしもあらず。
ミニゲームのかくれんぼも、家具12個の最高難度はなぎさでしか遊べないってこと?
一応家具とEXステージを全部取ったステージには選択画面でリボンマークがついて、
それが全部のステージにつくまでやったのでコンプのはずなんですが、
若干釈然としないものが残る感じ。楽しいゲームですが、その辺の惜しさはあるかな。


以上、GBAプリキュアマックスハートについてでした。